コロナで自由に外に出られなかった頃、やたらとYouTubeを見ていました。その中で、一番夢中になったのが、一人キャンプでした。
車にキャンプ道具をつんで早朝家を出発し、途中で食料なんか調達して、いよいよキャンプ場に到着すると、手早くテントを立てて、まずはカップ麺で腹ごしらえ。
それから、自然豊かなキャンプ場を散策したり、テントの中を充実させたりしていると、いよいよ夜がやってくる。
真っ暗になる前に、お気に入りのランプに火をともし、火をおこして焚き火をし、それでキャンプ飯なんか作りながら、夜空の星を眺める。
くううっ。キャンプ行きて~。椅子に座って、夜空見て~。でも、一番やりたいのは、焚き火だ、焚き火。
もう、火起こしから頑張っちゃうし、薪とかくべたいし。その火で沸かしたお湯で、コーヒーとか入れてさ、焚き火の火を見つめながら、飲むんだ。わーわーわー。今すぐに行きたい!
でも私、車の免許、持ってないし、そもそも方向音痴だし、キャンプするなら、絶対に一人キャンプが良いんだけど、多分、夜が怖い。その上、虫が苦手。
色々だめすぎる。
そんな訳で、一人キャンプごっこをすることにしました。それも、寝るときだけ。
蒲団の中で目をつむり、私は今、一人で富士山の麓っぱらに、キャンプに来ている。一日たっぷりキャンプを堪能して、いよいよテントの中で寝るところなのだ、と空想するのです。
そんな風に想像するだけで、不思議に、コロナ渦の緊張感や、閉じ込められいるような閉塞感から解放され、何だか楽しくて、安心できました。
人間に想像力があるって、本当にありがたいことだなと思った物です。
さて、自由にキャンプに行ける今、私はキャンプに飽きてしまいました。動画を見すぎたのかな? いや、根本が面倒くさがり屋の私には、所詮、無理な話だったのかもしれません。
でもね、今でも時々、キャンプごっこはするのですよ。
なんせ、プライスレスですからね。