こんばんは。
暑くて出かける気力ゼロ、家にいても暑い、酒飲んで寝るのも非生産的、というわけで、ただひたすら読書&ちびっとだけ翻訳を進行、でも進みません。暑いから。
▼嶢関と藍田関
地理的誤りとしてけっこう致命的なコヤツ、潼関と読み替えてもよかったんですけど、二つ目の関がないのです。
それに、平陽から河東を抜けるなら、蒲坂で河を越えたら関中に入るわけで、わざわざ風陵津を南に渡って潼関にブチあたる理由がない。
平陽から洛陽、上洛、武関、藍田関、長安という進路よりはまだマシかなあ。。。わざわざ遠回りした上に難所にあたってどうする。
んで。
嶢関の位置を調べてみると、覇水を遡って南山に入る手前、関中の平野部の端っこにあるみたいです。
その先は山道なんで、おそらくは陰山を北に抜ける白道みたいな山間にある道を塞ぐ形で置かれていたんでしょう。
ちなみに、上洛には商山の四皓を祀った廟もあったらしいです。秦末の動乱期に隠棲したというから、どんな深山幽谷かと思いきや、洛陽にも長安にも近い。
あらあら。
▼逆算思考
最近、清末から民国初めの現地調査による先達の研究が面白くなっておりまして。特にギルド研究や廟あたりはなんというか、根が深そう。
興味の範疇が隋唐までなのに、なんでそんなんを読んでいるかというと、末端の史料が全然残ってないから。
分からないことがあると、一旦近現代まで撤退して現地調査史料をひっくり返すと見る目が変わったり、変わらなかったり。
古代から続いているんじゃないの?っていう心性が垣間見得たりする場合もあります。連続性の証明がほぼムリなんで、研究ならブッ飛ばされても文句言えないんですけど、個人的な疑義の解消法みたいなもんですね。
社会史はしゃーないです。
▼地図集
『長安三峡歴史地図集』もさることながら、『史記地図集』と『漢書地図集』を見てグラグラ。しばらくは『三国志後伝』のリライトだから様子を見るかなあ。。。長江沿岸の難解な地理はなかったし。
うーん。
むしろ、明徳出版社から『王弼の易注』の訳書が出ていることに驚愕。これはスゴイ。。。易に踏み込む気はないですが、入門には最適かも知れませんなあ。入門したくないけど。
占い師を目指す方や魏晋の思想にハマりたい人は是非。しかし、易は深いというか、ドロ沼そのものですからねえ。コワイ。