こんばんは。
ひさびさに他所様に伺ったら待望の新作を投下されていました。
紅鷹の伝記
二条千河
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885306817プロフィール通り、史実をどう料理するかというあたりを楽しむタイプなんですが、こちらは異世界ファンタジーです。
が。
史実派の方もためしに序から読んでみて下さい。たぶん違和感なく物語に馴染んでしまうと思いますよ。私がそうですし。
昔語りの作法を咀嚼し、文章に織り込まれているように思います。
端的に言うと、言葉の扱いが巧い。
たとえばですが、1-1から引用しますね。無断引用ですみません。
丘の中腹にそびえ立った山毛欅の大枝を前に、鳥は十分な間合いをとって速度を落とす。鉤爪の指が開かれ、常盤木の無骨にくねった枝を確かにとらえた。翼はさらに二、三度大きく空を叩いてから、悠然と折り畳まれていく。
もうね、これだけで大木に止まる猛禽の動きが浮かぶわけですよ。脱毛。筆力が違う。。。
あと、ナイショですが、登場人物の氏はカタカナですが、だいたいが漢字に置き換えられます。二条さんの居住地と合わせて考えると、分かりやすいですよ。
そんな遊びも潜んでおり、これから楽しませて頂く所存であります。はい。