• 歴史・時代・伝奇

すいせんは苦手。

こんにちは。

水洗じゃないです。それは便所、対義語はボットンになります。水戦ですよ、水戦。難しいですね、水戦。

日本の講談は、平家モノなんかは屋島や壇ノ浦の水戦がありますが、あれは海戦なんですね。船はわりと小さめですが。

一方、長江沿岸は湖沼がたくさんありますし、河幅もハンパないですが、こちらはあくまで河川、風向きの変化はあっても流れが変わることはありません。

なんで、戦の様相はかなり違うはずなんですよね。しかし、参照する資料が不足気味です。

さらに史料の読み込みが南北朝の北朝に特化しているので、江南の地名や進軍の定石が頭に入っていないのも地味にイタイ。進軍経路を確認するにも一苦労です。

具体的には、『讀史方輿』や『元和郡縣圖志』あるいは『通鑑』の注から位置を特定して正史の地理志あたりで裏付けをとる。GoogleMapsや『歴史地図』、毎度お馴染み『水経注圖』もフル活用しないとワケが分かりません。
廣州から九江に抜ける経路が古代からあったとはなあ。。。

やっぱり『通鑑』の進軍路を『水経注圖』に落とす作業を進めておけばよかったー!

4件のコメント

  • 河東さんの地理に対する情熱はすごいですな。なんとか、画像が使えないカクヨムで分かりやすく使えようと地理の図まで文字と記号作っておられるのを見て、おどろきました。江南はほとんどムードだけで読んでいましたので助かります。

    物語は、東晋建国の基礎となる話しに移りますね。江南ということで、明るい感じがしますし、世説新語でおなじみの方々が続々と登場しますので、楽しみです。

    私の方は東晋はあまり論文は読んでおらず、これを機会に調べてからコメントしたいと思いますので、しばらくは江南関係のところについては、コメントを控えます。

    崔浩先生の「八王の乱」と「司馬睿・王導」は個人ブログの論を採用されているのですが、そのブログは憶測による陰謀論が多く、ここだけはどうかなと個人的に考えております。(もちろん、佐藤さんがご覧になることを前提で語っています)

  • こんにちは。

    概念図は文章だけではイメージしにくいので、つけてみました。よくよく考えて見れば、関中や山西山東河南も一般には知らない世界なので、遡ってつける方がいいかなあ、とも考えています。
    最初は記号や英数字は使わない縛りにしていたのですが、▼下だけは例外でよいかな、と。文章に記号は今でもあまり好きではないですけど。

    地理はやはり地図を広げると気になりますよ。どういう移動だったのか、また、どういう進軍路だったのか、興味深いです。


    〉江南ということで、明るい感じがします

    長江沿岸だけならそういうイメージですね。
    これが、長沙や豫章以南になると、雲南と同じく鬱蒼と樹木が茂って見通しが悪い、ヘタをすると漢中から隴西、北平から遼東くらいに暗いイメージになります。単純に地理を押さえてないだけですけど。


    〉論文

    歴史の楽しみ方はさまざまですね。個人的には論文で概要を押さえて、あとは史書にあたって考える方が面白いと感じるタイプです。

    論文は通史を扱ったものじゃないと面白いと感じるのが難しい、ということがまずあります。特に近年は研究が細分化されていますから、それだけ読んでもなあ、というテーマもよくありますね。
    研究する方も苦労が絶えない時代ですよ。

    楽しむ分には宮崎市定、濱口重國、西嶋定生、岡崎文夫などビッグネームの先生を読んでおけば、まあ楽しめますし、知識も増えて一石二鳥ではあります。ただ、買うと高いので図書館必須、しかも大学図書館や県立クラスじゃないと置いてない。しかも、文章は硬い。楽しむのもなかなか大変です。
    その上で細分化された論文を読むと、通史上に置き直した時にどうなるか、という思考もできますから、有益ではありますがなかなか大変です。

    趣味として頭の中に違う時代を小説世界のように描くだけなら、そこまでの労をとる必要もないかと思います。
    まずは好みの通史に依拠してそこから自分なりにカスタマイズしていくのが定石と思いますので、陰謀論も楽しめるなら入口としてはよいですね。
    『ムー』も読んでみると面白かったりしますよ(笑
  • 概念図は時間がかかる作業ですね。お楽しみならいいのですが、無理をされなくてもよいと思います。三国志ゲームのおかげで、州や郡クラスなら知っている人が増えているのは助かりますね。

    >個人的には論文で概要を押さえて、
    >あとは史書にあたって考える方が面白いと感じるタイプです。

    近いところはありますね。ネットでは史書が先の人が多いですが。私は、小説→概説書→資治通鑑→論文→史書の順ですね。古い人間な上に、史学に行ったことがないので、小説で先に固有名詞を知った方が楽というのは感じます。

    この時代の私の考えのベースは宮崎市定「大唐帝国」、岡崎文夫「魏晋南北朝内編」というのがありますね。近頃のネットにおける司馬懿から司馬炎までの司馬氏再評価?の動きにはちょっとついていけないところがあります。
  • こんにちは。

    〉概念図

    頭に入っている地域ならサクッと行くんですけどね。知らない地名は調べますし。
    いずれ、βをとるための作業があるので、そちらでやろうかと思います。


    〉三国志ゲームのおかげで、州や郡クラスなら知っている人が増えている

    そうですね。イメージして貰いやすいですよね。
    縣クラスになると自分も分からなくなります。魏縣って一体。。。


    〉宮崎市定「大唐帝国」、岡崎文夫「魏晋南北朝内編」

    変なバイアスもなく、よいですよね。それだけに後進に工夫というか、一定のバイアスを要求するとも言えます。出来の良い通説は後進を苦しめます。
    谷川道雄『隋唐世界帝国の形成』、川勝義雄『魏晋南北朝』あたりも講談社学術文庫に入っていますから、その気になれば魏晋南北朝に入門できますね。


    〉ネットにおける司馬懿から司馬炎までの司馬氏再評価?の動き

    ほほー、そうですか。三国時代や西晋は専門外なので、把握していませんでした。ネットということは、在野の好事家の方々ですかね。
    『魏書』も思ったより史実に忠実かも知れない、と再検討されていますし、そういう時期かも知れません。
    これまでにない見方で史料を見直すのはよいことです。ただ、文献史料だけで進めるなら、蓋然性が最も高い通説に対することになりますから、説得力のある立論は難しいかも知れません。
    いずれにせよ、歴史に親しむ方が増え、議論の場があるならそれは良いことですよね、うん。
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