『至灰期~史上最悪の大災害の調査~』ならびに『世界最後のトラベラー』に登場した大災害です。
成立理由・歪んだ原因・やったこと全てで”The悪役”を目指しました。
『灰の怪』に変質する以前は『宝石科学』と呼ばれており、元はフラクロウが『永遠の命』を目指して作った「魂・意思・思考・感情」の結晶化技術でした。
フラクロウはこの技術を使って、自分たちを半永久的に活動できる(イメージ的には)ロボット化に成功しましたが、技術を開発する力を得るまでに使った手段は酷いものでした。
他の知的生命体の土地を奪ったり、古代の技術を伝えている一族を無理やり捕えたり、脅したり、時には代表者をあやめてでも技術を奪い取りました。
使者ファローと、『黄薔薇の姫君』に登場するセルーナが裏切った技術者集団(イヌダシオン)もその一つです。そうやって集めた『まじない』や『技術』や『遺物』で彼らの技術は完成しました。
※イメージ的には、ピラミッドを重機で壊す+周辺地域の人々は脅して従わせる~みたいな感じです。
『宝石科学』を変質(暴走)させた科学者は、無類の光物好きでした。
科学者に辛い過去や同情できる境遇はありません。裕福な家に生まれ、何一つ不自由のない環境で育ち、望んだ勉強に励み、社会的地位の高い仕事を手に入れました。伴侶や子どももいたかもしれません。
ただ『世界で一番美しい宝石』を手に入れる望みを叶えるために、立場を利用して『宝石科学』を不正に使いました。科学者に対処する時間を稼ぐため、危険を察知した『疾風の精霊』が町一帯を封印しますが、精霊はフラクロウの勇士によって打倒されました。
晴れて石化の解かれた町で、科学者は路地裏で倒れている、同族の子どもを見つけます。科学者は、同族の子どもを命・記憶・感情・生きてきて得た美しい物全てを宝石科学にくべることで『世界で最も美しい特別な宝石』を手に入れました。
科学者は『世界中』を宝石科学にくべれば『この世で最も美しい宝石』が独り占めできると妄信し、疾風の精霊の遺体と残っていた力をも宝石科学に飲みこませました。また、科学者は自分の思考や感情の一部を『宝石科学』の機械に埋め込んで、世界中を宝石にしようと動き、最後にはリリアと異変に気がついた勇士、そして使者であったファローによって打倒されました。