(注意書き:7/8投稿の近況ノート、『「解釈」論』をご一読後、こちらの解釈ノートをお読みいただければ幸いです。)
まずは今回の短歌をこちらに再掲。
「窓の端 透きて明るく 光る小瓶 永遠に閉じ込む 星灰の君」
実に1ヶ月ぶりの投稿となりました。前回の短歌を書いてすぐにこの短歌の概形はできていたのですが、どうしてもしっくりくる表現が思い付かず…。長らく温めた結果、今日ようやく思い付いたので、すぐに更新させていただきました。
今回の短歌は、
遺された者が、遺った物に贈る短歌となっております。
「小瓶」とは、小さな骨壺、遺骨ケースのことです。
最近は遺骨を手元に残しておくことで、故人や亡くなったペットなどを身近に感じようとする風潮があると聞いたので、それに関する短歌を書いてみようと思い立ちました。
なので、今回のテーマ色は「透明」です。
星灰は、熟語も送り仮名も造語です。
一瞬で燃えて灰燼となってしまう流れ星。
そんな儚い命だった者の灰を、永遠に瓶の中に閉じ込めて自分の側に置こうとする者。
対比構造めいた下の句が、作者は結構気に入っています。
この短歌も直感的に書いた作品ですので、解釈ノートはこのくらいで終わりにしましょう。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
また次の作品でお会いできたら嬉しいです。