魂の絆をテーマに書いた王道恋愛小説

「10年後の初恋」は一年前の四月に書き始めたものです。

 最初は夏鈴というヒロインのみの一人称小説でした。
相手の晴馬は10歳上なので、高校三年生の夏鈴よりも人生経験は豊富です。十年まったく音信不通だった初恋の相手が突然目の前に現れて、戸惑いと警戒心と恋心でぐちゃぐちゃになった夏鈴が、その混乱の中で何を選び取るのかを丁寧に描きたいと思いました。

 恋愛に教科書はありません。いざ、誰かを好きになった時に何を見てどう決めていくべきか。若い頃の自分に読ませるつもりで書きました。人生には自分の意志だけではどうにもできないものが付きまといます。それはお互いに言えるんじゃないか、と思ったときに。これは男性パートも書き加えないと伝わらないんじゃないか。そんな風に駆り立てられるように、晴馬の物語も書き加えました。

 アダルトな内容がありますが、その部分も人生の大事な瞬間として真面目に描きました。

 実はこの小説には続きがありまして。二作目「自分勝手な夜」は晴馬の東京時代の物語。最後の章は「10年後の初恋」の短い続編を描いています。三作目「ガラス色の雪」はミステリー&サスペンス要素も入り、ヒロインの不思議な能力によって関わる全ての人達の人生模様も濃厚に描いていて、四作目「北極星の謳」は夏鈴と晴馬が双子の両親となって起こる様々な降りかかる危機をいかに乗り越えていくか、というヒューマンドラマになっています。そして現在は「続・北極星の謳」というシリーズ最終章をエブリスタで連載しています。

 このシリーズを愛して下さっている読者さんと一緒に、いつか書籍化できることを願って、作者が愛してやまない作品なので。是非、読んでください。とても面白い、と多くの読者さんに褒めて頂いております。

 読後感はハッピーになる作品なので、人生に疲れた時に読むと元気になるかもしれません。

 
 

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