七五調
六甲おろしに
颯爽と
蒼天翔ける
日輪の
青春の覇気
美しく
五七調
残酷な
天使のテーゼ
窓辺から
やがて飛び立つ
ほとばしる
熱いパトスで
思い出を
裏切るなら
韻律とかなんとか言うんだそうで、日本でとっても親しまれてるリズムです。
翼よ、あれがパリの灯だ 7・5
少年よ、大志を抱け 5・7
5つと7つの言葉の組み合わせ。あえて作れと言われると固まっちゃいますけど、実は自然にそこらに溢れてるリズムです。
俳句は5・7・5
短歌は5・7・5・7・7
これで何かを詠むのがルール。とってもシンプルな遊びです。
私自身最近になっていっちょ噛みしただけで、全然詳しくはないのですが、それでも好きな俳人や歌人ができました。
言わずと知れたビッグネームのあのお方。小林一茶。とっても素朴な俳句が何とも言えず好きです。
雀の子 そこのけそこのけ お馬がとおる
数えてみたら5・8・7。全然5・7・5じゃないんですね。
5・7・5に直すなんてとても簡単。でも、この句はそれでは死んでしまう。
この形。これでいい。
一面識も無いのに、小林さんの人柄がなんとなく分かる俳句です。ただの20個の文字なのに。
ものすごい事やってます。
足らない事の美しさ 侘び
失われて得る美しさ 寂び
あわせて、わびさび。究極の美なんだそうです。究極。ほんとでしょうか?
何なんでしょう? わびさびって。
……。
歌人で好きなのは、これまたビッグネーム俵万智(たわらまち)さん。
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
なんとなく聞いたことがありました。
でも、改めて見たらなんとすんげえ歌なのか――。
ただ、わずか一言。「この味がいいね」が嬉しくて。ものすごい情景。
窓をカラカラッと開けて、手をメガホンにして「町内のみなさーーん!! 彼が良いねと言ったので、本日はサラダ記念日になりましたーー!!」
はす向かいの夫婦が、
あらあら俵さん家の万智ちゃん、ま~た記念日にしちゃったよぉ……。どうぞよろしくなんて言ってる
えぇ? こんどぁ何だって?
サラダだって
んえ?
サラダ記念日だって
「ヒョーー‼」
(……あんれ。万智ちゃんまた何か言ってる)
やれやれいくつ増えるんだい。もうカレンダー黒くなっちゃうよ
他人には絶対に分からない特別。
本人は何年も何年も忘れないルンルン。
一生、一瞬。
うれしい、の四文字を三十二字に膨らませたのか、一万字の物語を三十二にギュッとしたのか。
わからない。すごすぎる。
『四月六日』なら字余りもせずに済む。でも七月だから『七月六日』!
煮物でも、焼き物でもないただのサラダ。洗ってよそっただけのサラダ。ほんの少し褒められたサラダ。
それが、記念日になる。そんな短歌。
全部凄い。
あらためて、わびさびって何でしょう?
足らない事の美しさ 侘び
失われて得る美しさ 寂び
どうやら、『汚いもの』をことさらに美しいと強がるのでは無いようです。
満漢全席が色あせる、たくわんの二、三切れ。
黄金より宝石より月より、ただ貴方が居る事。
それはむしろ『普通』のもの。
普通をすごいだろって言ってみる。普通を美しいと感じる。
究極の美が普通の中にある。そう信じる。
真から。
……とんでもない試みです。
なんだか私にとっては分かるような分からないような話ですが、先輩方はある時急に分かったんだそうで。
雀の子 そこのけそこのけ お馬がとおる
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
普通に。自然に。
あるがままの。それがとっても美しい。
人の肯定。
……、
……。
一つだけもしも願いが叶うならレンジでチンをしてきて欲しい
思うままに。
一つだけもしも願いが叶うなら充電コードを伸ばして欲しい
もっと自由に。もっと正直に。
一つだけもしも願いが叶うなら貴方の短歌を読ませて欲しい
気宇壮大な夢。
そんな気分でいますです。
――などと昨日の自分は思ってたようですが、できあがった10首短歌があああ?
もう、わからなくなっちゃったぁ…。