@sp-ohshunhaya

智樹の親友である英治は34歳の若さで不治の病にかかり、この世を去ろうとしていた。そんな英治が智樹に最後の頼みとして、自分がいなくなったら、妻の愛美と結婚してくれと言う。愛美は智樹…

妻に先立たれ、失意から抜け出せない藤島基治は、まだ53歳だというのに、経営する会社を弟と息子にまかせ引退した。引退後は父親から譲り受けたアパートを建て直し、大家をしていた。そのア…

守屋拓海は気が弱く、容姿は良いのに女性を口説くことができず、３２歳になっても独身だった。ある雨の日、公園のベンチで傘もささず座っている女性をみかける。拓海はそばに寄って自分が持っ…

笠原智樹は７年前に妻が他界し、娘と二人暮らしをしている52歳のサラリーマンだ。娘の優香が結婚したい相手だと言って彼氏を連れてきた。相手男性はとても親しみやすい好青年だった。相手方…

38歳になっても独身の大川紀之は、親友の訃報を聞き、故郷に戻る。親友の奥さんは、紀之の元カノの沙奈枝だった。沙奈枝は昔と変わらず美しかった。後に紀之が沙奈枝の元カレだと知った親友…

田舎町に住む清水孝則は、35歳でまだ独身だった。出先から家に帰る山道で、季節遅れの雪が降りだし、みるみる積もって来た。スタッドレスを履いたままで良かったと思っていたやさき、路肩に…

札幌での出張業務が終わった篠原幸樹は、東京本社に電話を入れると、新規の営業のアポイントが３日後に入ったので、３日間札幌で待機してくれと言われる。待機期間中に、道端でしゃがみこむ体…

クリスマスだというのに、10時近くまで仕事に追われ、やっと会社を出た和彦は、せめて鶏肉料理でも食べようと、ダイニングバーへ行く。しかし鶏肉料理はすべて売り切れていた。すると、近く…

42歳にして、再婚を決意し結婚相談所に入会した梅本奏多。担当者から渡された写真は、学生時代の初恋の女性だった。しかし、その女性からは奏多の実家の家業である銭湯が原因で、嫌われてい…

福西淳は、大学卒業以来、12年ぶりに学生時代に下宿させてもらっていた足立家を訪ねる。それは、足立のおばさんが永眠したという喪中はがきを受け取ったからだった。福西淳が今弁護士として…

磯村慎吾は、父親の会社を継ぐため、８年間働いた会社を辞め、地元に帰って来ていた。コインパーキングで小銭がなくて困っていると、金髪に染めた女性が声をかけてきた。その女性が100円を…

新たな年を迎え、年賀状を見ていた狩野祐介は、一枚の年賀状に目が留まる。まだ妻がいた頃に恋に落ちた美代子からの年賀状だった。当時、美代子と結婚するため、妻に離婚を申し出たが、妻は頑…