10話構成の連載小説のプロットが完成しました。

SF連載『妖刀タメンシオン』(仮題)

※以前、多元宇宙論とマルサス人口論と鎌倉時代の惣領制を掛け合わせた作品が天から脳内に降ってきた、と言っていたやつです。

舞台は蒙古襲来(元寇)後の日本、鎌倉幕府です。

鎌倉前期から鎌倉後期にかけての旧御家人勢力の衰退と新興得宗被官勢力の台頭という政治上の変化を背景に、時空を切り裂くヤバい妖刀『多面死怨(タメンシオン)』が出現。

時の権力者安藤宗恩(あんどうそうおん)は、旧勢力による意思決定機関『評定所』の長にあたる執権と、新勢力による意思決定機関『十二人評議会(そんなもの実在しないので後に寄合衆と改称)』の長に当たる得宗とを兼任し、新旧勢力の間で板挟みになっていた。

鎌倉時代ずっと続いてきた惣領制に基づき、土地の相続は親から子らへの分割相続で行われ、子一人あたりの土地が少なすぎることが、目下の最大の社会問題であり、安藤宗恩はこれを解決しようとしていた。

評定所の一員であり有力御家人の波瑠派亭吸武(ぱるぱていすいぶ)は、分割相続から、長男の単独相続にすることを提案したが、十二人評議会の一員であり御内人(みうちびと)兼宇宙物理学者の多元宇宙丸(たもとうちゅまる)は、それでは次男以降に大きな不満が残り兄弟間での争いにもなりかねないと、批判した。

その裏で宇宙丸は、突如現れた時空の裂け目から飛んできた妖刀『多面死怨』と謎の食べ物『肥座(ピザ)』を得ていた。※妖刀は色々とヤバすぎるので、宇宙丸は一旦手放していたり、それを拾っちゃう別の人が出てきちゃったり。

土地相続問題を解決するべく十二人評議会は、経済学者の丸刺益郎(まるさすますろう)を呼び、彼の著した『丸刺人口論』の説明を受けるのだが、人口増加は等比級数的だとか耕作面積の増加は等差級数的だとかわけのわからない理論をこねくりまわしても埒が明かないとして、とにかく何でもいいから土地相続問題を解決しろと丸刺に無理難題を押し付ける。

実はこの土地相続問題を解決する鍵となるのが、多元宇宙丸が密かに得ていた妖刀多面死怨であり……

ここから、曲率が負の鞍型宇宙うんぬん、多元宇宙論うんぬんへと飛躍していきます。

オチもいい感じに鎌倉時代後期という背景を生かしたものになっている、と思われます。

いかんせん物理学の用語や経済学(というよりも数学)の用語を出さざるを得ないので、うまく噛み砕いて表現するのは難しそうで楽しみです。

絶対面白い物に仕上がるので、今非常に興奮しています。

無人島小説を書き終えたら本格始動します。

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