• 現代ファンタジー
  • 異世界ファンタジー

彼は森から出る事は無かった



先日テレビを見ていたら
厳冬の季節に冬でも凍らない川があり、
そこで魚を獲って飢えをしのいでいる狼の話がありました。

犬なので上手に獲れないのですが、
そこには驚く程の魚が集まっているので
浅瀬に上がってしまった魚を獲ったりしていました。

その狼の姿がこの彼です。

ですが映像では群れで川に来ていました。
犬はやっぱり群れるのね、と思いました。

その放送の中に片目の熊の話もありました。

普通熊は冬眠しますがその熊は冬眠するための体力がないのか
冬の間も起きていて川で魚を獲っていました。
魚はそれほど大きくありません。
体に氷の塊が出来る程長い時間熊は魚を獲っていました。

話のニュアンスではもう年寄で長くないかもみたいな感じでしたが、
その翌年にはその熊がまた現れたのです。

ヒトの考えではもっと暖かい所に行けばいいのにと思うのですが、
それは自然に生きる彼らとは感じ方が違うのでしょう。
ヒトは色々なものを変化させたり曲げたりしますが、
彼らはその中でそのまま生きているのです。

と言う事でお話の優しい狼は頭が良すぎて仲間といられなくなったのです。
そして思い遣りの心もあった。
だから自分が生きるために他の命を取る事に
疑問を持ったのでしょう。

でも生きなければいけない。

飢えて死ぬ事は本能で選べず、
どうしても他の命を取りつつ
一つの命を助ける事で罪を贖ったと、
何となく思いつくまま書いたので責任は取りませんが、
人も罪を感じつつ別の事に善行を重ねるのは、
優しい狼と同じかもしれません。

でも番組で出て来た狼や熊には
自然の中で自然に生きているので罪はありません。
生きているだけで世界が回っているのです。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する