四百余年余り昔、彼の岸との繋がる扉が開かれた。 そこから出てきたモノノケたちと人間は、“人間社会のルール”を守る事で共存の道を歩む。 しかし、それは彼岸の獣と呼ばれたモノノケた…

これは、声という棘を持った「あなた」が、 美しく歌ってしまった「あなた」の物語。 傷付けたくないと黙れば、あなたが。 誰かを求め、唄ったなら、誰かが。 私たちは、 茨の園に、…

よれよれの星、よれよれの国、よれよれの社会に、よれよれのきみがいた。わたしたちはよれよれになるくらいに、毎日、毎日、通勤、通学、通院、通園、北へ、南へ、走ったり、歩いたり、朝から…

−元々、夜が眠れなかった訳じゃない。言葉ないならないあいつを追いかけていたら寝れなくなった。− 少年は寝不足の毎日に苛まれるのを紛らわす為に、音楽配信サービスで曲を買った。 そ…

言葉を話すことが出来ない彼女、心＜こころ＞。 彼女の言葉を聞くことが出来る彼、言葉＜ことは＞。 そんな、ふたりを周りはからかって『世界』と呼んだ。 この世界は今日もラブソング…

ーわたしたちの毎日は甘くて、せわしくて、血と硝煙の匂いがする。ー 少女たちは戦果に身を置く国営アイドル【少女騎士団】 第八騎士団ハナミズキ隊の少女。ナコ、イリアル、ファブ、リ…

このせかいは、不器用で、暴力的で、無関心なくせに寛容。それなのに笑う。 懸命に一瞬を生きる、きみ。 懸命に今日を生きる、あなた。 どちらが、一生を終えたときに美しく生きられま…

生きていくうえで忘れることのできない出来事がある。それに足を取られるのも、前を向く力に変えるのも、肯定して生きていくのも、自分の「こころ」次第。 ーそして、物語は終わった。…

困難を乗り越えた時代の話。つまり、今は何も困った事は無い。だから、何もしなくてもいい。 本当に？

ある日、恋人の声が手元から消えた……なんて、映画の話じゃない今日の話。さて、話そうか。

ぼくらは宇宙船に乗って、宇宙遊泳もしたし、あいつなんか月にも行ったらしい。 それから昨日遊んだやつは火星に行って、今日の朝には帰ってきたんだって。

どうやら最近はスマートフォンと大切な話をする方もいるのだとか。 にわかには信じがたい話を聞いていたのだけれど、どうやら本当の事らしい。

まさか、こんなにガサツな女性だとは。 ぼくには時間が無いというのに、生命を繋ぎたいのに。 少しだけ、不安になるじゃないか。

第一に想像力が必要。 何なら子どもの心を持っていれば、尚、よろしい。 この世界は想定してなければいけない事に溢れている。 常に最悪、最善を想像し、その後の行動に活かすのだ。 …

ぼくには好きな女の子がいた。 彼女もまた、ぼくの事が好きだと言った。 “恋の使い方を間違っちゃいけない” もう一度、あの頃へ。

ふたりは二十世紀末に流行した『ヴァーチャル・インサニティ』という音楽を聴いていた。 ＜わたし＞は言う。 ──── ケモノっぽくて嫌い。 ＜ぼく＞は言う。 ──── こういうもの…

二人が海に転落した ──────── 。 そう一報が入った瞬間に世界が変わってしまった。 アンドロイドとその所有者の死は、それまで誰も口にしなかった言葉を出させてしまう。 願…