吹井賢＠『ソーシャルワーカー・二ノ瀬丞の

　……どうしてこんなことになっているんだろう……。 　ヒヨとミヨ。 　クラスメイトの二人。 　同じ顔をした双子の姉妹。 　僕とは同じ中学出身。 　……そこまでは分かる。 　…

　僕達の通う高校には、『別棟二階の無限廊下』という怪談があった。 　もしも、廊下が無限に続いたら。 　もしも、時間が無限に続いたら。 　僕と彼女の距離は、縮まるのだろうか。…

恋とか愛とか、それに近しい感情について。 『カクヨム短歌賞【ナツガタリ'25】』 一首部門　応募作品

かつての同級生、趣味が同じだった奴、たまたまフォローされた相手……。 そういった、友達とか、緩い繋がりとかについて。 『カクヨム短歌賞【ナツガタリ'25】』 十首連作部門　…

　俺には妹がいる。 　兄である俺が言うことでもないだろうが、可愛い奴だ。 　何処にでもいる兄妹だと思う。 　……何故か、未だに一緒にお風呂に入っていることを除けば。 「……

　人のいないファミレス、ホールスタッフは二人。 「先輩！　そんなんじゃ私の好感度、下がっちゃいますよ！？」 「知らねーよ、お前の好感度なんて」 　すぐに好感度が上下する後…

　『御陵アルマ』 　精神科病院に入院している、僕の憧れのお姉さん。 　彼女は今日も謎を解く。 　私は探偵ではないと口にしながら、退屈凌ぎに未解決の謎を解く。 　―――今から…

　昨年の11月。 　うちのネコが死にました。 ※カクヨムコンテスト10（エッセイ・ノンフィクション短編部門） 応募作

　僕のクラスメイトである『常盤藍』は、物静かで聡明な、誰もが認める優等生だ。 　けれども、僕だけは知っている。 　彼女が部室でこっそりと、煙草休憩をしていることを……！ ※…

　”僕”の隣の家のお姉ちゃんは不眠症。 　けれども、不思議と、”僕”と一緒だとよく眠れるようで……？ ※第3回「G’sこえけん」音声化短編コンテスト（「ASMR」部門）

　君の光になれたなら、って思うんだ。 　君が悩んだり、困ったりした時に、続く道を照らせたら、って。 　これまでも。 　そう、これからも。 『第七回こむら川小説大賞』応募作…

　これは夢を持たなかった僕が、夢という光に焼かれ、その光に手を伸ばす物語。 　そう、今なら堂々と言える。 　僕の夢は―――。 『第七回こむら川小説大賞』応募作品

アニメや特撮の第一話は、大抵、研究所や基地が襲撃されるところから始まります。 そして秘密裏に開発されていた道具（仮面ライダーならベルト）が奪われることがお約束です。 ではも…

　都内の一流大学に通う大学生・憂は、革命を目論んでいた。 　秘密結社を結成し、「この国を壊し、作り変える」という理想を抱いていた。 　そんな憂の元に、『戦後の亡霊』と呼ばれた…

　金曜の深夜。 　コイツは「ちょっと死ぬから、あとよろしく」と言い残して、自殺を図った。

・『プレカリアート』 　（英：precariat　仏：précariat　伊： precariato） 　「プレカリオ（伊：precario、英：precarious、不安定な…

・氷室彗 京都府立二中高等学校野球部の投手。 ・蓬莱谷煉 京都府立二中高等学校野球部の捕手。 ・笠松十四郎 私立仰木高等学校野球部の投手。 ・長谷マキ 京都府立二中高等学…

・『今宮　公平【イマミヤ　コウヘイ】』……犯人？ ・『萩原　通【ハギハラ　トオル】』……大学生。被害者？ ・『エルロック＝光悦二世【エルロック　コウエツ　ニセイ】』……私…

個人的にホワイトデーを記念した短編です。 ダダ甘です

「あ、せんぱい。おかえりなさい」 「……え、どうして私がここにいるか、って？」 「そりゃあもう、せんぱいのことを大好きな後輩ちゃんですから！！」 ※第1回「G’sこえけん」…

ブルームーンのカクテル言葉 ①完璧な愛、幸福な瞬間 ②叶わない恋

　ぼくの名前は鞍馬輪廻。 　ごく普通の中学生だ。 　唯一、他の人と違うことがあるとすれば――「人の心が読める」と、そう言われていることくらいだ。

ユウちゃんは僕の理想の恋人。 真面目で、頑張り屋さんで、たまには迷っても、前に進める。 そんな彼女が、僕は大好きなのだ。

　突然だが、私、宮山ヒナは恋に落ちてしまったらしい。 　実のところ、ずっと昔から恋をしていて、それに気付いただけなのかもしれないけれど。 　そしてその相手は、バッターボックス…

　皆が面白い面白いって言ってるのは、俺がこないだやった仕事のこと。 　確かに変なバイトではあったよ。 　だって、「何もしないこと」が仕事だったんだから。

京都府警刑事部捜査一課の刑事、鴨土晴昭は憂鬱だった。 あの”小娘”に、また頼らなければならなくなったからだった。 しかし、つくづく腹立たしいことだが、探偵として優秀なのは確かなの…

神様が造ったという時計塔がある街。 そこが私の故郷だった。

　シンガポールマフィア『シェオル』。 　ヘブライ語で”あの世”を意味する組織が開催しているのは、命を落としかねないギャンブル。 　はっきり言って、イカれた連中だ。 　そして、今…

　7時10分の四条烏丸は、今日も寒々しい。

　川瀬照子。 　今まで気にしたことすらなかった、隣の席の女子生徒。 　自らを『真剣師』と名乗った彼女と接する中で、僕は少しだけ、変わり始めた―――。