「これは評論だね」
と、父に言われた。
ええ!? と驚いたけど、そのあとに「小林秀雄の評論読んでみたらいいよ」と本を手渡され、ざっと目を通したら、一言こう思った。
――せやな。
普段あまり本は読まない母にも試しに読んでもらったら、「松茸」と「椎茸」のくだりで、爆笑された。
――そら笑うよな。
まあ、今日の朝の出来事だったし。
両親だから子供の創作物をひいき目で見てしまうところがあるかもしれない、もしくはその逆でボロクソに言われるのかもしれない――などと考えていたが、案外そのどちらでもなく、一人の人間にむける感想とアドバイスを頂戴できたので、まことしやかにありがたい。
とにもかくにも、父におすすめされた小林秀雄さんの「私の人生観」、彼について綴られた「文芸読本」、難しい内容だけど、読んで糧にしよう。
全然どうでもいい話だけど、途中で関西弁が出てきたのはノリもあるけれど、私自身が関西人のクォーターだからという理由もあるだろう。
――いや多分、関係ないやろ。