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【あとがき】長編『きらきらのなかで笑っていてね』完結に寄せて

 はじめての方ははじめまして。お久しぶりの方はお久しぶりです。どちらでもない方はこんにちは。音海佐弥です。
 読者諸賢におかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます。

 音海佐弥の長編第五子『きらきらのなかで笑っていてね』が本日完結しました。
 最後までお付き合いいただいた方には本当に深謝いたします。ありがとうございました。

 本作は仲間内でやっていた企画に参加するために書いたもので、当初は3万7千文字程度の短編でした。第二章と第三章がまるまる無く、手づくりプラネタリウムやロック熊のアンテナショップ、親戚とのシーンや両親の事故に関することなどは、お話の中にありませんでした。

 とある投稿サイトにその短編を掲載したところ、あるお方から「短編におさめるのはもったいない」というお言葉をいただきました。「構想や深みを与えて長編にするべき」と。物語を読むという行為は自分の時間をその物語に捧げるということであり、その言葉は「限られた自分の時間を削ってでもその物語に浸っていたい」ということです。物書きとしてはこれ以上ないほどのお言葉でした。ちょうど公募に出す長編のネタを探していたところだったので、この短編を長編にしようと決めたものでした。大変ありがたい話です。この場をお借りして感謝いたします。

 さて、このお話の大きなモチーフとして「援助交際」というものが出てきますが、実はなんと著者・音海(♂)に援助交際の経験はありません。
 そこで、援助交際の知識を得るためにインターネットを駆使しました。
 今の世の中、便利なことばかりですね。広いウェブの海にはありとあらゆる情報が転がっています。売春に関する法律相談ホームページから援助交際をしているという女子○生たちのお悩み掲示板、果ては援助相手募集専用のツイッターアカウントまで……ウブなオトコノコである僕にはまだ知るのは早い世界でしたが、本作を書いている時期はところかまわず援助交際について調べていました。
 東京近辺のカフェや喫茶店で、スマートフォン片手に「援交 相場」「買春 罪に問われる年齢」とかを真剣な形相で調べている男性を見かけた経験がおありでしたら、もしかしたらそれは僕だったかも知れません。そうでなければただの変質者です。警察署までご同行願います。

 そんな紆余曲折を経て完成した本作ですが、公募への投稿のため8月末で公開停止とさせていただきます。それまで、感想や改善点などのご指摘などありましたら、忌憚なくいただければ幸甚です。
 高科や美夜とはいったんお別れですが、もしお時間が許すようでしたら次の長編でみなさまのお目にかかれればと思っております。何卒よろしくお願いいたします。

 というわけで、音海佐弥『きらきらのなかで笑っていてね』でした。ありがとうございました。
 次作『エヴァーラスティング・カレイドガール(仮)』でお逢いしましょう。

二〇一七年七月吉日

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