あなたのハートにデストロイ。ささやかです。
さて。わりと前になりますが、ありふれた日常を完結させました。読んでいただきありがとうございます。
思ったより読まれて評価されたな、というのが率直な感想です。平凡な日々を下回るかなと思っていたので。
ありふれた日常は、第八回本山川小説大賞に応募してみようと思って書いた小説であり、皆々様も容易に予想がつくように、まあ受賞とかはしなかったのですが、久しぶりにテクニカルな指摘を受けることができたので有意義だったなと思っています。最近は批評を受けることがなかったのでこういう機会は貴重ですね、本当に。
というわけでテクニカルな指摘をざっくりとまとめるとだいたいこんな感じです。
1 エンタメ性が足りないので話を転がすことを意識した方がよい。
2 日常重視の抑えた筆致と耽美的な筆致が混じっており定まってない印象がある。
3 主人公が傍観者的であったのでもっと世界に参加して行動してみれば面白かった。
4 主人公と人外との交流がもっとほしかった。
まあ正直どれもごくまっとうな指摘だと思いますし、なるほどと参考になる点が大いにあります。
言い訳をしたいので言い訳をすると、当初から世界観描写の小説にしようと思っていたのでここから話を転せるほどの余裕が字数的にもなかったというのが言い訳なのですが、しかしきちんとストーリーを立てれば可能だったかもしれないなと思いなおしました。私はどうも物語に事件(その小説内における特異な出来事)を作ることが苦手というか避けているようなところがあるので、改善の余地があるなあとは漠然と感じていたのですが、それが明確になった思いです。3とか4もストーリーを小説に求めないという私のスタイルからすると発想がなかった点であり、確かにそういうところがあればもう少し話が転がってエンタメ性が出たかもしれないです。まあ全ての小説にエンタメ性を持ち込むことの是非というものはあるかもしれませんが、持ち込めないのと持ち込まないのには有意な差がありますし、Web小説だとあるに越したことはないと思います。
そして2。いやー、これは参りました。指摘通りです。飯尾さんの立ち位置をどこまでどう置くかという点に私の中で迷いがあったのと、当初の思いつきではもっとエログロの多い耽美的な感じだったので(獣姦描写をしっかり書くとか)、そこに引きずられというか切り離せなかった影響が特に4話に出ていたと思います。
世界観が特異な私の小説は、たぶん自殺系か優生学シリーズなのですが、これは優生学シリーズのR18的なイメージが残っていたため、筆致を乾かしきれなかった結果になり、これをブレだと指摘されれば作者としては甘んじて受け入れる他ない点だと思います。すごい、よく読んでいるなあという驚きです。なので指摘してもらえて嬉しいですし、ブレがあったのが悔しいですね。
とまあざっくり言うとストーリーにおいて難があるという結果になりましたが、世界観については拒絶されることはなかったので、今後はこれを糧にまた一歩進めて同系統でやってみるのもいいだろうなあ、と思っています。思っているけど書くかはわからないですが。
ささやかの次回作に乞うご期待です。期待できるのか?
とりあえず今回はこれくらいで。
ではでは。