6月より連載を続けてきた『桃山怪談』、このたび全44話をもって完結しました。お読み下さった皆様、本当にありがとうございました。
作中からご想像のとおり、本作は『絵本百物語』(続に『桃山人夜話』とも)に描かれた妖怪達をモチーフにした創作怪談集です。前作『夜行奇談』は鳥山石燕『画図百鬼夜行』をモチーフにしていましたが、『桃山怪談』はその後継作品というわけです。
また今回は「各話を短く」という縛りを自分に課しました。おかげで推敲は非常に楽でしたが、ストーリーを展開できる範囲が狭まってしまう点は否めず。もちろん同じ条件でもっと面白い話を書ける人はごまんといるので、ここは私自身の精進のしどころですね。
今後も同じようなコンセプトの怪談を書くかもしれません。が、毎回実話風というのもワンパターンになりがちなので、次はもっと外連味のある、真っ当な創作ホラー小説の方をやってみたいなと感じております。
もちろんどうなるかは分かりませんが、あくまで希望ということで。
それでは、またしばし休眠に入ります。重ね重ね、ありがとうございました。