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スルメ作品を噛む

【剣客商売】第三話で、小兵衛さんとおはるさんが祝言を上げるシーンがあるのですが、いつも明るいおはるさんが式の最中、感極まって泣くシーンがあるのですよね

小兵衛さんは男やもめの六十歳。おはるさんは下女にお手が付いた二十歳です。
(現代の感覚で見たらいかんぞ)

しかしこの時代、財ある男の許に女性が嫁ぐことは、貧しい農民暮らしをする両親にとっては、望ましいことでした。
しかもこの二人は紛れもなく小兵衛さんがおはるさんを可愛がっていて、
おはるさんも「先生」と慕っている相思相愛。

年齢差は確かにありますが、
【剣客商売】全話見ていると、剣客として色々な辛い出来事も乗り越えて来た小兵衛さんですが、人間として経験の浅いおはるさんを、見下したり軽く見る言動がほぼ無く、

辛い想いを極力させないように大切にしているようすが伝わってきます。

この夫婦、そこがいいのですよ。

年若い妻を、年齢差ある夫が本当に大事にして、可愛がり、頼りにもしつつ、ジェネレーションギャップを楽しんでいる。
もともと仕事関係なので、本音の部分とかもちゃんと晒し合って付き合えてるのもいい。

年齢差のある旦那さんが、年若い妻に、辛い想いとかをほぼさせておらず、おはるさんがいつも楽しく幸せそうな様子が【剣客商売】見ているととても素敵だなーと思うポイントの一つですね。

年齢差ある妻を娶って辛い思いばかりさせる男とか最悪です!!

小兵衛さんはそうじゃないんですよー。

ワシはもう年だから世話してくれて有り難いわーとかとぼけながら言いつつも、いざとなったら知恵と剣術と経験で、絶対おはるさんとか守ってくれる人だから、こういう人は若い妻娶っていい! って小兵衛さんがおはるさんを大切にして可愛がる描写が私はとても好きなのです


いつも元気いっぱい!✨のおはるさんが祝言の最中に涙する時に、
小兵衛さんは決してそれを見てニヤニヤするのではなく、結構真剣な顔をしているのですね。

紛れもなく、自分にとっては若い女を妻にして世話をしてもらえる程度のことであっても、おはるさんにとっては人生を小兵衛さんに預ける、この人と夫婦になって生きて行くんだ、っていう一大決心で、だから感極まったことを、ちゃんと受け止めている描写でああいう表情してるんだと思うのです。

いつものこの二人なら楽しい祝言になってもおかしくないのに、

ここでこういうおはるさんの娘らしい繊細な心境に、
ちゃんと若い妻相手でも軽く見ずに、きちんと祝言を整えてあげた小兵衛さんの優しさと誠実さが見て取れて、とても良いシーン✨

あと弥七親分が祝いの歌を歌ってくれるシーンがあるのですが、
その時に弥七親分の奥様だけが旦那さんが歌う様子を微笑ましそうに見てるのも粋な演出ですな

ああいうのってアドリブなんだろうか




そうです!! そろそろ【剣客商売】再び見たくなって来たので配信動画界ではジプシーのわたくし(月ごとにコロコロ利用する動画配信サービスを好みや見たいものによって変えるタイプだということ)今月は剣客商売月間にいたしましたので また一話から見始めております!

名作は何度見ても全く飽きませんな!!

私もぜひそういう何度噛んでも旨味が出て来るスルメのような作品を書いていきたい!! 書ける人間になりたい!! そう目標を掲げて生きて行きたいと思います!!✨



あとこの祝言「それぞれ異存はあるだろうが……」と小兵衛さんが言ったことに対して息子である大治郎さんが真っ先に「異存などありません。おめでとうございます」って祝ってくれるのがいいねぇ✨

本当にここの父子関係好きなんだ


【剣客商売】は素敵なエピソードそれこそ山ほどありますが、

このシーズン1第三話は非常に印象的で、

このエピソードに出て来る三浦さんは「女と博打が大好き。ただ剣術も好きだからそれも気ままにやる」といういわゆる天才肌タイプ。

彼は「女と博打」が自分の本筋で、剣術が趣味、と位置付けています。
つまり、真面目に剣術に、女も博打もやらんでコツコツ打ち込むことが出来ないタイプなのです。

いますねースポーツ選手でも。才能はあるんだが素行に問題があって、それ改善しない限り一流にはなれんなこいつ……っていうひと。

つまり三浦さんはそのタイプ、なのですが。

訳あって大治郎さんという、本当に剣術一筋に打ち込む、本当の剣術の剣豪に出会った時に、「戦いたい!!」と無性に思ってしまった。

木刀で戦うなど、そういう模擬戦には彼は興味は持てませんでした。

本気で大治郎さんと戦いたいから、悪い方に付き、真剣で彼と戦うことを望むのです。

打ち倒された時に三浦さんは大治郎さんと真剣で勝負出来て満足します。

「私は剣術が本筋だったのです」

と言い残すのですが、

これがとても心に残ります。

確かにこの人は剣術の他にも娯楽を持っていて、それに徹すれば、もっと長生きして、女遊び、博打を楽しめたでしょう。

でも結局、この時大治郎さんと本気で戦って打ち倒された時に感じられた

「私は剣術が本筋だったんだ」

と思うほどの満足感、幸福感、実感は得られなかったと思うのです。

剣に対して、突出した才能があり、また才能が誰よりもあるからこそ、脅威になる敵がほぼ見当たらなく、剣術など退屈、としか長い間思えなかったのかもしれません。

最後の最後で「これが自分の本筋」と思えたことが、

やはり人間にとって長生きばかりが幸福じゃないよな、と思う納得の描写なのですよね。

人によっては、

命よりも大切なものを持ってる人がいるんだよな……。


私も、自分の命よりも創作が大事です。


というのも、別にカッコつけているわけではなく、「創作を禁じられて」生きて行けと命じられたら、絶対自分はどこかで絶望して死んでただろうなとはっきり思うからです。

私は多趣味ですが、
あくまでも多趣味なのは「この世界の全ての知識が創作にとって素晴らしい素材になる!」とある時思ったからなのです。

創作をしないのに、多趣味になることは私はありませんでした。

三浦さん的に言うと、

「私は創作が本筋。多趣味が娯楽」

なのです。

創作することを奪われて、ただただ生かされる人生などに全く価値はありません。


私はそう実感があるので、


「命よりも大切な人を持ってるひとがこの世にはいる」


というのは賛同できますね。

ただし、忘れてはいけないのが「他人の命はかけがえのないもの」。

これだけは絶対に忘れてはいけません。

自分は「命など」と口にしても、
他人にそれを押し付けたりすることは絶対してはならないことは、

勿論十分心得ております😊✨

「俺とお前はこれから勝手次第に生きて行くことにしよう」

などと親父が言うてあんなにも冷たい響きに聞こえないの素敵すぎる。






今見てて気づいたんだが……。


三浦さんがな……大治郎さんが命を狙われていることを、小兵衛さんに伝えてくれるよう先生に伝えるんだけど、
小兵衛さんは「剣客ならこれくらいのこと自分で対処出来ねばならん」っていって命が狙われてることすら大治郎さんに教えないことを選ぶのです。

でも、父として息子を心配する気持ちはやはり捨てられず、剣術の師匠と、父親としての葛藤で悩むっていうのがこのエピソードの要点なのですが……。

三浦さんが、小兵衛さんが大治郎さんに「お前は命を狙われている」って教えなくていいと言っていた、と聞いた三浦さんが、ちょっと苛立つシーンがあるのです

「じゃあ私が討ち取ってもいいのですね?」

って苛立ち、少しキレるようなシーンがある。

この苛立ちの理由、分かりますかね? みなさん。

私は何となく分かるような、分からないようなみたいな感じで見てたんですが今日ふと何となく見ていて、

多分三浦さんは、自分の先生すら一目置く、剣術の使い手である小兵衛さんと本当は戦って見たかったんじゃないかなと思ったりした。

だから彼としては「息子が命を狙われている」と聞けば、必ず父親として息子を助けようと、父親が出てくるはずに違いないと読んで、情報を密告したのではと。

しかし父親は「息子には全部自分でどうにかしろと言ってある。私は関わらない」などと泰然自若と言われたことで、目論見が外れたことで、怒って「じゃあ本当にあんたの息子を殺して後悔させてやるよ」っていう、やはり相当な使い手であると有名な父親の方と最初戦いたかったんじゃないですかね。それで小兵衛さんを挑発して、引きずり出そうとしたのです。

でも小兵衛さんは挑発に一切乗らず、息子がどうなろうと知らん、という対応をして来た為に、三浦さんはその余裕が気に食わず、「息子の方は大したことないに違いない」と自分が才能あるから尚更、大治郎さんなどは大したことないと踏んで、「討ち取っていいわけだな」と苛立ったのかと。

しかし実際には剣を合わせた大治郎さんも凄まじい実力者だということを実感して、そういう「父親を引きずり出すためのこいつは道具に過ぎない」みたいな、企てとか、一切どうにもよくなって、

「貴方と戦って見たくなった!!」っていう

あのラストの嬉しそうなシーンに続くのかなと。





何度も見て、こうやって自分なりの解釈に辿り着くことあります。


世の中の小説は「何度か見ないと分からない良さなど、言い訳。本当に面白いなら一発で見せるべき」などと思われがちですが、

私はそうではないと思いますね。

違うんですよ。そういう「一発で読んでて分かる面白さ」はもちろん必要です。

しかし、「何度か読んで、尚更分かって来る面白さ」なども、絶対に必要なのです。深みと言いますか。

一度読んで、読み直す気も起きないような作品、私は価値が無いと思っています。

明確な上手さ、面白さは絶対に必要です。
それは確かですが、

何回か見返して、分かって来る深みとか面白さは決して「不必要」なものではないんですよね。

それも本当に絶対的に必要な要素なのです




三浦さんは天才肌なので、系統は違うと思うんですが、
やはり自分よりも才能ある弟子を持った師匠の心境って複雑で素敵ですな✨

【翡翠】のリュティス殿下とメリクも、別にメリクが実力上ってことはないのですが、ある意味特殊な才能を持ってるのがメリクなので、純粋な師弟関係としてはかなり複雑な部分があるのです

師弟関係……大好き🥰

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