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幼馴染み達と旅に出た。弟を救うため、奇跡の実を求めて。その2

こんな感じです。ちょっと黒歴史に引きずられてます。

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「僕が、フィラデルを救ってみせる」
 反射的に声が出た。

「なにもせずに、フィラデルを見捨てるなんて出来ない」
「それは、父さんだって同じだ。だが、外にはモンスターもわんさか居るし、泊まるところや金はどうする。目的地がわかっているわけじゃないし、精霊種の住まう森は確かに聞いたことはある。だが、その場所は何処なのか。どうやって探すんだ?」
「それでも……。それでも僕は……」
「――間に合うのか? そんな保証は…… どこにも」
 そこまで、言ったところで、母さんが動いた。

「すこし、お父さんとお話をしてくるわ。プロビタス。良い子に育ってくれて、お母さん嬉しいわ。大丈夫よ」
 優しい顔で、そっと頭をなでると、お父さんを片手で引きずっていった。

「おい。サローヴァ。やめろ。俺が悪かった。わかったから」
 引きずられながら、一瞬で父さんの顔が泣きそうになる。
「あら? 何がわかったのかしら? あなたを捧げれば、プロビタスの進む道も困難さが減るかしら?」
「待て…… 何に捧げるって」
「まったく。息子の命が掛かっているのにグチグチと。あなたには、目覚めが必要なようね」

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