読むときも、書くときも、長編小説って旅のようなものだと思っています。
物語の中で、登場人物と共に土地を移動し、心を動かし、人生を過ごす、長い長い旅のようなもの。
音由の、小鉄の、春海の旅。
時に九条、美藤、高瀬の旅。
もしかしたら、これからの鋼の旅。
最後のページまでお読みいただいた皆さんが、彼らと共に旅をすることを楽しんでいただけただろうかと、
とても不安ではありますが、
軽くもなく、一切のカタカナがなく(あれ? 多分ないと思うんですけど)、文体が重めで、生活様式も話し方も違い、国も時代も馴染みがなく、これだけ長い
(ぉぉう、書き出すとなかなかに酷いですね!)
そんな話を最後まで読んでくださったということは
その方に読むに耐え得る物語だったのだろうかと。
作者の私はそんな気持ちを行ったり来たりしながら、
いまだに祈るような気持ちでいる訳です。
読了してくださった皆様、本当に長い旅路をおつきあいいただき、ありがとうございました。
まだ途中の方、これからの方、少しでもお楽しみいただけたら嬉しいです。
powyこと きゆら志野