登場人物の外見描写と心理描写ですが、どちらも直接的な表現を出来るだけ書きたくないと思っています。
彼はどんな髪型で、服装はこうで、年齢は〜。
彼は今、嬉しい、悲しい、怒りに肩を震わせている。
それって全部、書く必要あるんだろうか?
実は全部、演出でどうにか出来るものなんじゃ?と思い始めています。
カメラを向ける最適な一点を見極めればそこは省略可能なんじゃないか。
むしろ読者の想像力に頼る分、私が思っている以上に素晴らしいものになる可能性があるんじゃないか。
ある方の近況ノートで、ある小説の一節で「彼女の薄い手のひら」っていう描写があるのだという事を書いていらっしゃいました。
その方も、美人なキャラを「絶世の美女」とは書きたくないというような話をしていました。
この一節を読むだけで、線の細い色白の清楚そうな女性を思い浮かべてしまいます。
これを書いていた方はさらに薄幸そうなイメージも感じられると言っていて、私はいたく感銘を受けたのを覚えています。
自作の中でそういった演出をやれてるかなと思う所は、「踏みしめた小枝が、パキリと折れた。」という一節です。
ふいに投げられた言葉に驚いている様子や、思わず足を止めてしまった様子、空気に緊張が走っている様子が表せていると思います。
こういう演出がもっと出来れば、読者の想像力を掻き立てるような物になる気がする…。
私の作品にはこの「演出」がまだまだ足りない気がする。
その為には、選ぶシーンや場所、天気、小物なんかも最適な物を選んで、かつそれを最大限に使っていかないと…!
「自分の想像通り」じゃなくて、「読者が自分の想像も超えた物」を思い描けるように意識してみよう!(`・ω・´)