タイトル通り、コロナを題材にした物語です。私の筆力に見合わぬ困難なテーマに取り組んでしまいまして……。読んだ方がご不快な思いをされないか、心配しています。もし不適切な表現等ありましたら、ご指摘頂けるとありがたいです。
書き上げたものの公開してよいものか悩み、私が住む街にも緊急事態宣言が出て、心情的にさらに公開しにくくなり……でも、公開してしまいます。
アマビエ。鱗に嘴、三本の尾。
初めて見たとき、不思議な妖怪だと思いました。何故か、病を治してくれる。ずいぶん人間に都合のよい話のようにも感じました。それだけ、人々が恐ろしい病への救済を求めていたということなのかもしれませんが。
どんな妖怪なんだろう? 病を治すって?
想像を膨らませていた頃。
小学生の息子が通う留守家庭こども会で、コロナが発生。PCR検査は受けずにすんだものの、息子も私も自宅待機となりました。
学校は休校とならず、留守家庭のこどもだけが自宅待機。学校から全家庭に送られたメールには、「当事者の心情に配慮してほしい。SNSにアップするようなことは止めてほしい」といった内容が綴られ、当事者の方の苦悩が伝わってきました。
それでも、登校できることになった時、不安が過りました。
感染したのは、誰だったのだろう?
留守家庭に通っていることで、クラスの他の子から苛められたりしないだろうか?
いや、検査を受けた子達よりはマシだろう……。
そんなことを考えている自分に気付き、愕然としました。
日本赤十字社が出している「新型コロナウィルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~」というガイドがあります。
第一の感染症は病気そのもの。
第二の感染症は不安と恐れ。
第三の感染症は嫌悪、偏見、差別。
見えないウィルスへの不安は、特定の対象への嫌悪にすりかわる。特定の人、地域、職業に「危険」とレッテルをはる心理によって、偏見が生まれる。生きようとする本能が、危険(と判断したもの)を遠ざけ、差別に繋がっていく。
まさに、そうなんだなぁと……。
闇の中で輝く瞳。
優しい腕を求めたのは、私自身でした。
コロナの最前線で闘って下さっている皆さま。その方々を支えて下さっている皆さま。ただ、頭が下がります。
医療従事者の方のお話を聞く機会があったのですが、家族への影響を心配し、自宅を離れて勤務されている方もいるのだとか。どんなに過酷な日々を過ごされているだろうか、と思います。
保育士の先生方には私も日々、お世話になっています。こどもを感染から守り、同時にこどもの日常を守るために、大変なご苦労をされているのを感じます。ありがたいことです。
一日も早い感染症の収束を願い……同時に、私たちの心に光が灯ることを、願っています。
どうか、みんなで一緒に生き抜いていけますように。