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顕微鏡5話

書いている途中で流れが変わり…。1話目の美術部の下りを書き換えてまで、予定外の環ちゃんのエピソードを挿入してしまいました。

手を離してしまった、友達。
20年経った今も、棘は抜けません。

卒業後、当時の友達の一人が、ぽつりと「あの時は、あの子に悪いことをした」と言っていました。
皆、ひとりひとりは、いい人なのです。
それなのに。

相性というものはあります。
その時は我慢ならない、ということもある。
一緒にいたい。一緒にいたくない。
どちらの気持ちも、大事なのです。

じゃあ、どうしたらよかったんだろうなぁ…。


大学生の時に、ボランティアで、小学校のいじめの授業にファシリテーターとして入ったことがありました。
グループの話し合いの中で、ひとりの少年が呟きました。

「いじめたらダメだっていうのは分かる。…じゃあ、どうすればいいと?」

真摯な問いでした。
大人向けの用意された回答ではなくて、彼が精一杯考えた末の言葉なのだと思いました。
私は言葉に詰まり、当時の私の精一杯の考えを伝えましたが、彼には響かなかったでしょう。

ホントだね。どうすればいいんだろうねぇ…。


満開の桜は美しい。
けれど私は、枝から離れ、宙を舞うひとひらの花びらに惹かれるのです。
その潔さに。儚さに。

6件のコメント

  • 途方の拙作にコメントと星をいただきありがとうございます。
    顕微鏡はほんとに繊細ですね。僕には絶対書けそうにないです。
  • コメントありがとうございます。
    顕微鏡、果たして書き続けられるのか、毎回どきどきしています。読んで頂きありがとうございました。
    烏目様の古事記も面白そうです!ゆっくり拝読いたします。
  • プラナリアさま
    ドキドキと自分の小説より緊張して書いたレビューを、お気に召していただけたようで、ほっとしており、嬉しゅうございます。プラナリアさまの近況ノートは本編と同時進行な趣きがあって、二度、味わえる感じが致しますね。ノートの内容も合わせて、楽しみにしております。それでは、またm(__)m 
  • 誰も読まないだろうと思いつつ書いていた近況に、目を通されていたことにびっくりでした。
    美しいレビュー、ありがとうございます。身に余ります。気を引き締めて、書きます。
  • プラナリアさん コメントありがとうございます。
    プラナリアってどんな花なんだろう? と思って検索したら…
    マジですか??
    はて、それをペンネームにしたのは?? 


    「不器用讃歌」ですが、初めの何篇かを読んでフォローしたのですけど、アップされているのを全部読むと…これは、なかなか筋金の入り方が違いますね(笑)
    知らないだけかもしれないけれど、私の周りにはここまでの方は居ないと思われます。
    でも、そんなことを普段は気を付けながら、ご自分で笑い飛ばしているっていいことのような気がします(失礼な物言いに感じたらごめんなさい)。

    私の詩は、本当に、男の勝手な言い草でしかありませんが、読んでいただけるなら嬉しいです。
  • プラナリアさん、近況ノートへのコメントをありがとうございます。

    ふふふ…お勧めを受ける前に読みました。
    まあ、真君の顕微鏡のアメーバのところで、予想ができました(笑)
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