「悠真《ゆうま》さ。いつ告白するんだよ」
夏休みが開けて残暑が厳しい2学期
2年の教室で昼休みを過ごす僕、西村悠真《にしむらゆうま》は親友である藤堂龍也《とうどうたつや》にいつ告白するのかっていう質問をされた。だが質問された意味が分からなかった。
「告白?何の?」
「しらばっくれんな。白石 杏奈《しらいしあんな》への告白だよ」
げんなりとした様子で龍也は、僕に白石へ告白しろと言うらしい。それに対して僕は肩をすくめるしかなかった。白石 杏奈とは確かに長い付き合いだが、告白するなんて考えたこともなかった。そんな僕を置いといて、龍也は話を続ける。
「大体、白石さんとどれくらい長く続いてんの」
「そうだね。小学低学年辺りから?」
「幼馴染ってホント役得だな。なおさら羨ましいわ」
龍也がなおさら羨ましいというのは、白石さんは所謂、学年のアイドルと呼ばれており、付き合いたいと思う男が後を絶たないのがある。ただ告白しても断られる理由を僕がいるからって考えられている。僕が重い腰を上げて動けば白石さんが受け入れてしまうと。
だが僕は告白に動かないのにも訳があると思考していたら、龍也がその考えはお見通しとばかりに切り込んだ。
「告白しないのはやっぱりあれか、周りの声か?」
「えっとまあ、それもあるかな」
「けど白石さんはそんなの気にしないって様子だぞ」
ここから先、まだあるけど出来ました。ただまだ1話なので5話くらいできたら公開開始します。飛び飛びで19話ほどあるんですけどね