今回は、サラリーマンなら、みんな大好き人事異動の話です。
現代に置き直してみると、世襲の若社長が会社の実権を握りたいのに、創業者と盟友だった会長(グラッドストン公爵)と実力専務(グレイ宰相)に、まだ早いとお飾りにされていたところを、専務を醜聞で失脚させ、会長は急死で、権力が転がり込んできた。
そこで、年功序列を無視して、お気に入りの若手職員を抜擢し、取締役も管理職もそう取っ替えという感じでしょうか。
会社の中は、役員の間は競争させ、各部は対立させ、自分への忠誠を競わせる構図で人事をやりました。
ダニエルは、平社員が成り行きで専務の醜聞を暴いたので、抜擢されて、新設子会社の社長に就任。走り回ってようやく形ができたところで、本社に呼ばれて、子会社と兼務しながら、本社の重要プロジェクトをやれ、それから経理部と人事部のお目付け役もやれ、その代わり、本社の部長につけてやると言われた感じですね。
そりゃあブチ切れるし、まず利益も出ていない自分の会社に専念させてくれと言うわなと書いていて思いました。
会社を任せられるしっかり者の奥さんがいるという救いはありますが、これからどうプロジェクトを成功させるのか。
ちなみにかかる経費は自分持ちで、失敗すれば文無しでクビです。
ブラック企業で大抜擢されたダニエルの運命は如何に。(www)