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ノルダン王国滅亡記が完結しました

タイトルのとおりです。
今回も無事に完結させることができました。
これまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
これから読むという方はよろしくお願いします。


以下、後語りも含めて、つらつらと書いていこうと思います。


このお話も学生時代から考えていた話ではあります。
今の私は出涸らしと言っても過言ではないでしょう。
元々は異世界三部作の一つで、このお話の他に小編と長編が一つずつありました。
機会があったら、そちらも書こうと思っています。
元の形はこれとは少し違っていて、例えば主人公が村で平穏に暮らしている描写や、村が襲われる場面なども書く予定でした。
しかし、そうすると物語が動き出すまで長くなるので、中編に収めるため、主人公の故郷の村は既に滅んでいる状態からはじめる形にしました。
全体の流れも、主人公が一人で戦うのではなく、RPGみたいに仲間を増やしていくというもので、まあ……悪く言えば平凡な悪役退治の話でした。
どうせ暗い話になるんだから、徹底的に暗くしてしまおうと開き直ったのが、ノルダン王国滅亡記です。
そうは言っても、王国の裏切りやモーディグの死亡は最初から予定にあったんですけれども。
最後まで救いのない話にしようかとも考えていたのですが、どうも手ぬるくなってしまいました。
少し反省しています。
異世界に異世界要素を入れた話なので、特に異界についてはよく分からない世界だと思った方もいると思います。
あまり好ましい形ではないのですが、関連作品で補完できればと考えています。

ノルダンのモデルは北欧です。
時代は15~16世紀ぐらい。
固有名詞はスウェーデン語から。
現実のスウェーデンはノルダンみたいなどうしようもない国ではありません。
ボーレスはポーランド、商業同盟はハンザ、大君主国はデンマーク。
雷の剣は完全にフィクションの産物なので、実際に静電気で強い電撃は発生させられないと思います。


次は予告どおりに大反省会をしようと思います。

4件のコメント

  •  こんばんは。
     今更ながら、御作『ノルダン王国滅亡記』、読ませていただきました。

     『竜の宝玉』に関しても最新話まで楽しませてもらっておきながら(ク〇みたいにくだらないもの以外)感想を書かないまま来てしまっていますが、せめて、完結済みの本作に関しては感想を書き送らせていただきたく、先駆けてこのようなコメントを差し上げた次第です。
     僕にとって本作を読ませていただけたことが良い経験であったことは間違いありません。たしかに読了に数日かかりましたが、気持ちとしては一気読みしたかったですし、状況が違えばそうなっていた可能性も充分にあったと思います。僕が一気読みできなかった(あるいはしなかった)原因は、体力が不足していたからだけでなく、作品の場面ごとの余韻を嚙みしめたかったからでもあります。
     ただ、あらゆる良質な小説に言えることですが、どこがどう良かったという、批評めいたコメントはしづらいと感じています。たとえば、文章が分かりやすく的確でとか、誤字がほとんどなくてとか、人間や社会に対する眼差しが鋭くて……、一人ひとりの登場人物が人間として生きていて……、そこには紛れもなくひとつの世界が広がっていて……とか、そういう言葉を並べることは不可能ではありませんが、本作から受け取ったものをそういう貧相な言葉で表すのは、何か違う気がするのです。
     また、不遜を憚らずに言えば、登場人物の言動やその描写について、いくつか気になった事柄もあります。しかし、それを文字という形で指摘するのは、本作を読ませていただいた感想として、ふさわしくないように思います。たとえ話にしても無遠慮かもしれませんが、仮にodanさんと僕がどこかで顔と顔を突き合わせ、本作の原稿を目の前に置き、本作のあれこれについてお話しできるなら、その場限りの話としてぶつけてみたいことはいくらかあるのですが、同じことを文字で申し上げるのは何か違う気がしています。

     すみません、長くなってきましたが、要するに、僕としては本作の感想を書きたいのは山々ではあるものの、本作とその作者odanさんの前に出すにふさわしい言葉を練るのには時間が掛かりそうだという話です。
     どうなのでしょうか。たとえば、本作のあらすじを僕なりに書き出して、それぞれの場面や局面についてあーだこーだ言ったとして、それは本作の感想欄に書かれるべき言葉になるのでしょうか。あるいは、作者であるodanさんに届けるべき言葉になるのでしょうか。というか、どんな言葉を使えばこの作品に寄せるにふさわしい「感想」になるのか、僕にはそこのところがよく分かりません。

     良かったのは間違いありません。同時に、本作の感想を「良かった」だけでは片付けたくない自分がいます。ただ、だからといって何も伝えないのはさすがに違うと思い、拙いコメントをこうして書き送らせていただきました。
     長文失礼しました。
     このコメントに対する返信は不要です。
  • あじさいさん、ご丁寧にありがとうございます。
    返信不要と断られても、返信をしないわけにはまいりません。
    これほどの長文を送っていただき、もう感想をいただいたに等しいと思っております。
    あまり難しくお考えにならず、ご意見などありましたら、このページにお気軽にお書きください。
  •  ご無沙汰しております。

     『ノルダン王国滅亡記』を拝読した後、僕が文章表現や文芸に対して持っていたイメージを改める必要があると考えまして、『はてしない物語』や『カラマーゾフの兄弟』、『ハムレット』などの古典に挑戦したり、カクヨムで短期間に短編小説を書き上げるKACという企画に参加してみたりしたのですが、むしろ自分の文章、文章についての考え方がいかに未熟かということを思い知られて、今に至ります。『ノルダン王国滅亡記』の魅力をどんな手順、どんな言葉で表現すればいいのかも、結局分からないままです。強いて言うなら、文章としての「力」自体が他のどんな人の作品とも違っている感じです。クラシック音楽について番組で、演奏者の理想はメロディやリズムではなく、楽器で発した最初の1音で聞き手を魅了することだという話を聞いたことがありますが、僕が受け取った印象ではそれに近いです。批評や称賛以前に、何かもう、僕が何を言っても余計な気がしてしまうのです。

     連載中の『竜の宝玉』についても、心の準備ができていなかったり、心身のコンディションが悪かったりして読めていませんでしたが、先日、遅ればせながら読ませていただきましたので、感想など書かせていただきたいと思います。
     とはいえ、こちらも作品としての完成度が相当高いので、余計な口出しをすることは避けねばと思っています。最近知った考え方で、アイドルなどを応援するとき、コンサートや握手会に足しげく通いながらも、アイドル本人に顔や名前を覚えてもらうことを嫌い、まるで建物の「壁」のように意識されない存在となって「見守ることだけに徹する」という人たちがいるそうです。僕自身はそこまでは言いませんが、気持ちは分かります。読み始めた当初に不躾なコメントを書いておいて今更ですが、今となっては、僕が下手なことを言うことによって、作品に何かしらの影響が出ることが怖いです。たとえば、僕が本作について○○の思想を彷彿とさせると言ったことによって、まさにその思想をテーマとした短編が書かれてしまったらどうしよう、あるいは、僕が○○の話を読みたいと言ったことによって、実際にそういうエピソードが書かれてしまったらどうしよう、ということが心配でなりません。もちろん、それが僕だけでなく他の皆さんにとっても面白いお話に仕上がることは間違いありませんが、何と言いますか、ストーリーに介入してしまうこと自体が申し訳ないというか、罪悪感でいっぱいになる未来しか見えないのです。ですから、本作の魅力について具体的な言及は控えたいと思います。

     批判点を扱うときだけ具体的なことを書くのもそれはそれで落ち着かないなのですが、『竜の宝玉』でも異世界残酷物語三部作でも気になったのは、サブタイトルがネタバレになっていないかということです。作品を通読した上で読み返すときには非常に便利なのですが、サブタイトルが的確すぎると、初めて読むときでも先の展開が予測できてしまうことがあります。特に印象強いのは『クダリと神器の物語』の「女王の最期」で、前話「ブレスレットの力」では健在な女王の死がサブタイトルだけで予想されてしまうのは、少し惜しい気がしました。

     さて、『竜の宝玉』を読ませていただいたとき、『知己の友』の章の文書で気になった点がありましたので、それにも触れさせていただきたいと思います。誤字脱字というより感覚的な話になりますが、もし的外れだったとしてもご容赦いただければ幸いです。


    「冒険騎士イッソ」より

    「愛されておる証拠だよ。私と違い、名家の嫡子。放っておいてはおかれまい」
    →「放ってはおかれまい」
     この箇所を命令形にした場合、「放っておいておけ」となりますが、これは付属語の「おく」が重複している状態だと思いますので、「放っておけ」で充分だと思います。同じように、原文も「放っておいてはおかれまい」ではなく「放ってはおかれまい」で充分だと思います。


    「アヴィスの騎士」より

    「地の利に不安があるならば、領主に話を通しては?」
    「できれば良いが」
    「案ずるな。これでも私はアヴィスの騎士だ」
    「頼んだぞ」
    「任しとけ」

     文法というより台詞回しですが、イッソが「領主に話を通しては?」と(一旦)ホラインの判断に委ねるようなことを言った直後に、「案ずるな。これでも私はアヴィスの騎士だ」、「任しとけ」と発言する流れには違和感があります。自分なら話を通せるということだけでなく、ホラインの肩書きは通用しないだろうということも分かっているはずですから、「(私が)領主に話を通すとしよう」くらいの、前のめりな感じで良いのではないかと思います。

    「いえ、いえ、それには及びませぬ。どうか、どうか、気をお鎮めに」
    →「気をお鎮めください」
     本文のリズムを考えると原文のままで良い気もするのですが、たとえば物を「書く」、何かを「控える」という尊敬語を命令形にするとき、「お書きください」、「お控えください」、「お書きになってください」、「お控えになってください」(→ご遠慮ください)とは言っても、「お書きに」、「お控えに」だけでは不恰好になる気がします。少々長ったらしいかもしれませんが、そこは省略しない方が良いのではないかと思います。ちなみにですが、よく似た形で「お気をたしかに」という言い回しがありますが、あれは「気を確かに持つ」の命令形「お気を確かに持ってください」の後半を削ったものだと思います。


    「小国の悲哀」より

    「何を証拠に、そのような! 侮辱は許さん!」
    →「何を証拠に! そのような侮辱は許さん!」
     原文の「そのような」は「侮辱」にかかっていると思いますので、区切らずつなげるのが良いのではないかと思います。

    「されど、旅人や商人を襲い続ければ、マジャールより騎士団が派遣される。そなたらだけで、どうやって騎士団に勝つつもりだったのだ? 我ら二人にも勝てぬというのに。しょせんは児戯だ。大やけどをせぬ内に、正道に帰るが良い」
    →「正道に戻るが良い」
     微妙なところですが、この場合に「帰る」が使えるのか気になりました。


     長文失礼しました。
  • あじさい様、過分なお言葉をいただいて恐縮です。
    「介入したくない」というお話は分かります。
    感想には「筆を止めてしまうことになるのでは」という懸念が付きまとうものです。
    どんな言葉が地雷かも分かりませんし、的外れな事を言っていたらどうしようという心配もあります。

    サブタイトルについてはネタバレになるということを考えたこともありませんでした。
    重大な物語の秘密は避けるようにしていますが、それ以外には無頓着でした。
    基本的にサブタイトルは後付けで、下書きの時には考えておらず、投稿時にそれっぽいのをつけているだけなので、単純に推敲が足りないだけです。
    スポイラー的な要素になっていたのなら、すみませんでした。

    竜の宝玉のご指摘につきましては、言いわけになりますが、「話し言葉」とリズムを意識した部分があります。
    「何を証拠に、そのような!」は「何を証拠にそのような(ことを言うのか)!」の()内を省略したものです。
    地の文ではなく、人の言葉としてあまり整理された文章が出ると逆に不自然な感じがするので、そういうのを意識したつもりでした。

    そうでなかった部分は直しておきますので、またお気づきの点などあればご指摘ください。
    ありがとうございました。
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