第三部開幕、ゆるゆると始まりました。まさかのオリエンテーション決定(笑)
追いかけてきて頂いてる方に感謝を。これから追いかけてこられる方にも感謝を。最初の数話はよたよたしてますが、ここ最近はなかなかがんばってると自負してます。
この話は第三部で完結予定ですので、オーラスへ走っていきます。様々事件はあるのですが、それに彼らが何を思い対処していたのか、表に見える結果の裏に何があったのかは史書ではほとんどわかりません。そのあたりを楽しく捏造していきます。
正直、士会編とも言える49話と50話がとても派手なエピソードなので、第三部が地味にならないか心配なんですが、そこは書き手が盛り上げていくしかないですね。
ところで、春秋時代というのは、数百年続いておりまして、古代史独特の長さです。古代は変革も緩やかなので、どこの地域も、〜時代、というものは長いですね。
春秋時代の次が戦国時代なのですが、あわせて春秋戦国時代とひっくるめるほうが多いです。また、先秦時代とも言われてます。つまり、完全統一国家になったことが無い時代です。
春秋時代は中華で最も『貴族政治』が花開いてた時代だと思ってます。それ以降は貴族も軍閥臭がしてしまう。また、隋以降は官僚が極めて強い。貴族文化なら三国時代の魏から西晋だとはおもうのですが、貴族政治だけで見ると、春秋時代と主張したい。戦国期は各国王権が強くなってますので、春秋と戦国の違いはそこが大きいですね。
その春秋時代で最初に貴族政治を確立させたのは晋です。他国が公室からわかれた貴族、いわば親族政治だった時代に、異姓貴族含めて政治を切り回しはじめました。
そして、春秋時代の終わりは晋の滅亡と定義されてます。まさに、貴族政治の終焉でもあります。晋は極めて小国でした。それが、分家が本家を食ったときから、周辺国家を爆食いしはじめ、中原でも最大規模の国家面積となります。文化後進国の秦や、山岳地帯も多い楚に比べ安定した豊かさを手に入れました。肥沃な土地も奪い、塩湖も奪い、強権主義でつきすすみ、貴族たちで切り回した挙げ句に、内部で食い合って滅びました。結局、食って食って食い続けて滅んだようなものです。
そんな貪欲で虎狼と言われる晋の、青年期の終わりを、今、書いています。郤缺は晋の青年期と共に生き、青年期の終わりを見届ける人です。この話を終わらせるのが楽しみです。