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自分の想像する当たり前と言う幻は

 間違いながら進んでいく
 どこまでももこの道は続いている
 誰もが何も気にせずに歩いているけれど
 僕にはそれがちょっと難しいんだ

 道は当たり前と言う言葉でコーティングされていて
 だからかな 一歩歩く度に引っかかる
 みんな楽しそうに歩いている
 僕も昔はそうだったのに

 空は何も問題がないみたいに晴れ渡っていて
 それはそれは驚くほどの青さで
 僕の居場所はどこにもない
 本当にそんな気持ちなんだ

 みんなとても楽しそうに歩いている
 リズミカルに手拍子を打ってうたを口ずさんで
 ずっとここにいたら踊ってしまうかも知れない
 もちろんそんな勇気はないんだけどね

 光が射して暖かくて
 それでもその光源に顔は向けられない
 僕は自分の罪を自覚しているからね
 何もかももう取り戻せやしない

 心の重さに引っ張られてしまう
 光の当たる場所に出るべきじゃないんだ
 みんな知らないから笑顔をみせてくれる
 だから僕は今日も仮面をつけるよ

 風が吹いて何もかもが吹き飛んでいく
 偽りのベールが剥がされていく
 僕は今まで何を見ていたんだろう
 最初からここには何もなかった

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