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知らない明日の景色

 ゆっくりと回転する
 歯車に巻き込まれて
 知らない間に
 見た事もない場所にいる

 何もかも知らない間なんだ
 望んだ事なんてひとつもない
 全てを拒否して傍観者になる
 社会の枷から外れていく

 いるのにいないパントマイム
 絶対の傍観者
 伸ばした手はどこにも届かないまま
 もう求める気にもならない

 何もない景色は
 何かがあった景色に上書きされる
 そんな恐怖に覚えながら
 何もない安心感に酔い続けている

 天気は変わっていく
 環境は変わっていく
 季節は巡っていく
 体調も変わっていく

 ああ 心だけが置き去りだ
 いつまでも空を羽ばたく事に憧れている
 都会の景色はもういらない
 明日の景色は想像もつかない

 何かが起こりそうな予感に
 いつも騙され続けてきた
 いつまでも変わらないならいいのに
 その望みもいつか裏切られる

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