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説明を敢えてしないと言うテクニック

 カクヨムで公開されている小説を読んでいると、こんな描写必要なの? って言うくらい細かく描写をしている作品があります。本筋とは関係のない豆知識だったり、わざわざ説明するまでもない日常の行動の細かすぎる描写だったり。読んでいて削ってもいいのになと思う事もたまにあります。

 言うまでもなく小説は説明の積み重ねで成り立っています。説明に説明を重ねて読者の脳内に情景を想起させる芸術です。だからこそ描写と言うのはとても大切な要素ではあるのですが、何事もやりすぎはよくありません。

 小説は語ろうと思えば延々と語ってしまえます。言葉に言葉を重ねて、細部に渡っていくらでも文字数を稼げてしまいます。読む方としては余りに延々と語られると疲れてしまいますよね。だから小説では不必要な部分をどれだけカット出来るかも大事だとされています。カットセンスを磨くのは上達の第一歩でもあるでしょう。

 このいくらでも語れる小説ですが、逆に言えば敢えて描写しないと言うのもまたテクニックではないでしょうか。記述トリックが成立するのも小説だからこそと言う気がします。描写を工夫すれば、主人公の性別すら最後まで曖昧に出来ます。それどころか、最初から主人公は存在しなかった、と言う事にも出来るでしょう。

 普通なら描写をするべき部分を全く描写しない事で読者を欺く、特にシュールな作品を書く時はこのテクニックが大活躍するような気がします。描写しないテクニック、この技術も磨いていけたらいいな。

3件のコメント

  • その点でいうと、古典はすごいなーって思いますね。
    雅やかで流麗、教養あふれる心地よさでありつつ簡潔で美しい。

    はるはあけぼの。

    しか思い出せないけど😃

  • 読んだときの文章のリズム感が大事なのかも。

    はい35べーじ、にゃべくん、よんでみてー

    で、息継ぎらくに読めるかどうかが大切だったり?
  • 軒下瑞燕さん こんばんは☆彡

    地の文に豆知識を入れるのはプロの作家でも至難の業なのですね。そう考えると司馬遼太郎先生は流石と言わざるを得ません。集めた資料だけで図書館が出来るレベルなのもうなずけます。
    カクヨムの作品でもたまに見かけますけど、アレ、文字数稼ぎだなって思ってしまいますよね。せめて物語に関係ある描写だけにして欲しいものです。

    日常描写の細かすぎる描写も展開上必要なら問題ないと思うんですよ。ただ、普段は省略するような描写を突然細かくされると読者側としては困惑するばかりです。ああ言うのも文字数稼ぎなのでしょうね。

    上原 友里さん こんばんは☆彡

    古典は素晴らしいですよね。流石紙が貴重だった時代だけの事はあります。今はネット文章の時代、文字は書き放題ですからね、そりゃ無駄も多くなってしまう事でしょう。贅沢ばんざあい。

    春はあけぼのと言えば清少納言ですね。簡素な文章には日本の侘び寂びが詰まっております。ぼくにはとてもかけない。

    読んだ時の文章のリズム感と言えば、作品が書き上がったら音読するといいってよく言いますね。実行している書き手の人も割といるのだとか。自分で音読するのが面倒ならアプリで機械に音読させる手もありのようです。息継ぎ楽に読めるのもきっと大事な要素のひとつですよね。
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