農民ヤズー

@noumin_00
2019年11月28日に登録

異世界ファンタジー
現代ファンタジー

7月1日
勇者少女新巻出ました！
皆さんいつも拙作をお読みくださりありがとうございます。本日７月１日に『勇者少女を育てる』の六巻が発売されました。 web版に比べて変更した点や追加した点がありますので、すでに読んだ方も楽しめると思います。これの売り上げ次第で七巻以降の予定も変わってくるので、どうかよろしくお願いします！併せて、新作の『助けたがりの英雄は普通に生きたい』を投稿していますので、呼んでいただければ幸いです。
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3月3日
ごめんなさい
いつも拙作を読んでくださりありがとうございます。この度勇者少女の六巻を出すことになったのですが、その原稿が完成して提出後、pcを変えたら書き溜めておいたデータが吹っ飛んでしまいました。なんとか復元しようとしましたができず、書き直そうとしても筆が乗らず、惰性で書くよりはすっぱり諦めて切り替えたほうがいいと考えました。そのため、現在連載中だった剣王転生を途中ではありますが打ち切りとさせていただきます。読んでくださった方には申し訳ありません。筆を折るつもりはありませんが、次回は気分転換も兼ねて少し作風を変えての執筆としたく思いますので、また一ヶ月ほど時間をいただきたく思います。これからも拙作を楽しんでいただけると幸いです。
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2024年2月6日
ちょっと休みます！
いつも拙作を読んでくださっている皆さん、ありがとうございます。今回は、タイトル通りではありますが少しの間休ませていただきます。その理由は、『勇者少女』の六巻の執筆作業が始まったからです。一月もあれば終わると思いますが、それまでの間は少々時間が取れなくなるので、それに伴い現在連載している『剣王転生』の方は明日投稿する話で一旦切って、しばらくお休みさせていただくことにしました。続刊が出せるか不安だった『勇者少女』ですが、漫画も発売されましたし、その影響もあって六巻を執筆することもできるようになりました。このまま売り上げが伸びてくれると続きが書けて嬉しいので、応援していただけると幸いです。
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2023年11月25日
新作投稿した！あと宣伝。
みなさんいつも拙作を読んでくださりありがとうございます。この度は『剣王転生〜剣を捨てた最強の剣王は、生まれ変わって剣を取る』という作品を投稿したので、楽しんでいただけると幸いです。ついでに、12月28日に勇者少女の五巻と、多分その辺りでコミックの一巻が出ます。ぜひよろしくお願いします！
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2023年11月5日
新作！
みなさんいつも拙作をお読みくださりありがとうございます。この度新作を投稿することにしました！この話も基本的に毎日投稿をするつもりなので、読んでいただければと思います。
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2023年10月5日
次の作品について。
みなさんいつも拙作をお読みくださりありがとうございます。先日これまで書いていた話が完結しましたので、今度はまた別の話を書こうかと思っています。が、その前に『勇者少女』を五回も読み直してくれたというとてもありがたい怪物のような方が現れましたので、書籍の販促も兼ねて後日譚のようなものを数話ほど載せるつもりです。まあ、間話とか後日譚とか苦手なので上手く書けるかわかりませんが、これも勉強ということで頑張ります。次は現代ファンタジーか異世界ファンタジーのどちらにしようか悩んでいますが、今度は思いつきの行き当たりばったりではなくちゃんと最後まで道を考えてから書こうと思っています。なので、多分次の話が始まるまではちょっと時間がかかると思いますが、もしよければそちらも読んでいただけると嬉しく思います。これからも私の作品たちをよろしくお願いします。
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2023年9月5日
ギフト感謝ss
サポーター限定
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2023年8月26日
また一週間ほど休みます！
みなさんいつも拙作を読んでいただきありがとうございます。先日も更新を休ませていただいたばかりですが、またお休みさせていただきます。というのも、現在『勇者少女』の五巻を執筆しているのですが、そちらに時間を取られてしまうからです。多分今回は一週間もあればなんとか終わると思うのですが、終わらなければ忙しいんだろうなぁ、と思っていただければと思います。それでは、しばしお休みをいただきますがよろしくお願いします。これからも『勇者少女』も、web小説もどちらも楽しんでいただければと思います。
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2023年7月18日
しばらく休載します
みなさんいつも拙作を読んでくださりありがとうございます。『勇者少女五巻』の作成が始まりましたので、7/19をもちまして、現在更新している話はしばらくの間お休みとさせていただきます。おそらく二、三週間もすれば終わるので、それからまた更新を再開させていただきます。これからも私の作品をお読みいただければ幸いです。
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2023年7月8日
勇者少女五巻発売決定！
みなさんいつも拙作をお読みくださりありがとうございます。まだ制作が決まっただけではありますが、『最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる』の五巻が発売することが決まりました。実際にはこれから作り始めるのでまだまだ発売まで時間がかかりますが、発売されることを楽しみにしていただければと思います。さて、ここまでは喜ばしい報告なのですが、残念な報告もあります。五巻以降に関してですが、勇者少女の四巻の売り上げがあまり好ましいものではなかったため、売り上げ次第では五巻が最終巻となってしまうことになりました。なので、できることならば四巻五巻とどちらも買っていただけると六巻が出る可能性が出てくるので、買っていただけると助かります。どのような結果になるにしても、これからも勇者少女を含め、私の作品を楽しんでいただければと思います。
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2023年7月8日
ギフト感謝『スティアの帰還』
サポーター限定
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2023年6月8日
勇者少女四巻発売！
みなさんいつも拙作を読んでいただきありがとうございます。今の今まで報告を忘れていましたが、この度6月1日に『最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる』の四巻が発売されました。今回の巻はwebにはない完全書き下ろしとなっておりますので、すでにweb版を読んだ方も楽しめるものとなっております。この辺りからweb版とルート分岐というか、書籍のみの話が増えるつもりでいるのですが、売り上げ次第で五巻を書けるかが決まりますので、できることなら多くの人に買っていただけるとありがたいです。それはそれとして、私の他の作品も読んで楽しんでいただけると嬉しいです。
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2023年6月7日
ギフト感謝
サポーター限定
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2023年5月8日
ギフト感謝ss『ロイドの実力』
サポーター限定
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2023年4月7日
ギフト感謝ss・スティアとグラージェス
サポーター限定
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2023年3月9日
ギフト感謝ss 『百年後の魔王様』
サポーター限定
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2023年2月8日
ギフト感謝ss！　『リリアの目指す悪』
サポーター限定
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2023年2月2日
『異世界最強の農家様』完結！
　本日投稿した話をもって『異世界最強の農家様』は完結となります。　今まで長い間お付き合いいただいた皆様、ありがとうございました。　今回の話、個人的にケモ耳とか好きなんで本当なら獣人とかも出したかったんですけど、なんなら最初はエルフじゃなくて獣人が出てくるはずだったんですけど、何故か流れ的に獣人の存在は消えました。　途中で絡ませようかと思ったけど、私の能力的にキャラが増えてもあまり活躍させられないのでエルフだけとなりました。　天職も他にも色々と考えはあったんですけど出しきれず、物語の最後は少し駆け足になって描写や活躍も半端なところだった者達（主に勇者の周り）もいました。　他にも、基本的に設定などを考えないで勢いで書いているため食い違いもありましたし、誤字脱字は相変わらず多かったしと、拙いところは多々あり、まだまだ満足いく作品とは言い切れません。　ですがそれでもひとまずこの物語はここまでとなります。閑話などを書くことがあるかもしれませんが、多分カクヨムサポーターの方に投稿することになるかと思われます。　次の作品についてですが、色々案があって迷っているのですが、次はフォークで戦う異世界転生ものか、足手纏いとして捨てられたゲス勇者が元仲間達の邪魔をする話か、地球で少女が千里眼に目覚めてなんやかんやと戦う話かのどれかになると思います。　尚、現在は『勇者少女を育てる』の四巻の執筆作業中なのですが、今回はweb版には載っていない完全書き下ろしとなりますのでなかなか作業量が多く、次に投稿を始めるまでは時間が開くこととなります。　ですが、そちらの執筆が終わり次第……おそらく三月にはまた何か新しい話を投稿する予定ですので、その際にはまた読んでいただけるとありがたく思います。　これからも私の作品を楽しんでいただければと思います。
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2023年1月7日
ギフト感謝ss『教会地下の錬金術師』
サポーター限定
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2022年12月23日
年末の予定について
皆様、いつも拙作を読んでくださりありがとうございます。年末の予定に関してですが、多分このまま毎日更新は続くと思います。ただし、なにぶん忙しくなりますのでうっかり忘れることもあるかもしれません。更新だけではなく、コメントも頂いても返すことができないこともあるかと思われるので、ご理解のほどをよろしくお願いします。年始に関しても同様で、基本的には更新を続けますが、忘れることがあるかもしれないです。それでは引き続き私の作品を楽しんでいただければと思います。
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2022年12月16日
勇者少女を育てる三巻・12月28日に発売！
タイトルの通り、『最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる　〜俺って数合わせのおっさんじゃなかったか？〜【旧題】おい勇者、さっさと俺を解雇しろ！』の三巻が、今年の12月28日に発売されます。今回はweb版では出番なく消えていった姪っ子が出てきたり、その活躍シーンがあったりして少し変更されている部分もありますので、すでに読んだ方にも楽しんでいただけると思います。その三巻の売り上げ次第になりますが、もし四巻が出るようであれば完全書き下ろしになる予定です。Web版では省略されて書かれなかった文化祭編ですね。ですので、買っていただけると助かります。もう四巻の構想が頭の中にあるので。書けないまま消えていくのはちょっと勿体無い……。あ、それとこの話とは関係ないけど、次に投稿する話について…… 『極限の願いが能力となる世界で、絶望した時の感情が能力となった男主人公が人助けをしつつ旅をする話』と『千里眼を手に入れた女子高生が裏の組織に入ることとなり、相棒の少女と共に戦う話』どっちがいいかな？　多分どっちもハッピーエンドで終わるはず。
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2022年12月5日
ギフト感謝！　ss『エルフへの水やり』
サポーター限定
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2022年11月6日
ギフト！感謝！ssリリア『勇者来訪の裏で』
サポーター限定
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2022年10月7日
ギフトの返礼について！
みなさま、いつも拙作を読んでくださりありがとうございます。カクヨムサポーターが始まってしばらく経ちますが、もらえるわけがないだろうと思っていたギフトをいただけて大変嬉しく思っています。私はギフトをいただいていて、その返礼として拙いながらもssを書いて載せているのですが、正直『異世界最強の農家様』に関してはもうssネタがなくなってきました……。話を進めていけば何かしらは出てくるでしょうけど、今の時点では特に書くこともない状態です。ですのでギフトの返礼に関しては、これからは一月に１つくらいのss更新となると思います。それでもよろしければギフトをお願いいたします。尚、ギフトをいただけなくとも更新頻度は変わらずに書き続けるつもりですのでご安心を！追伸、いただいたギフト分は猫のチュール代に変わりました。猫に代わって感謝申し上げます！（……あれってそんなに美味しいのかなぁ？）
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2022年10月7日
ギフト感謝ss 花園に来た勇者
サポーター限定
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2022年9月24日
ギフト感謝ss『ソフィアとベルの相談』
サポーター限定
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2022年9月1日
ギフト感謝！ss『魔王の住処』
サポーター限定
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2022年8月23日
【販促】勇者少女の二巻を買って……
8月1日に『最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる』の二巻が発売されましたが、残念ながらその売り上げがあまり上がらず、このままでは三巻を出しておしまいという形になってしまうかもしれません。現在作成中の三巻からはweb版と違ってくる箇所が多々出てくる予定ですので、できることならば新しい形で皆様に読んでいただきたいのですが、それも厳しいかもしれません。話の面白さだけで続けることができず、こうして販促をしているのは物語を書く者として情けない限りではありますが、皆様売り上げに協力していただけるとありがたく思います。
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2022年8月6日
勇者少女の２巻発売！
『最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる　〜俺って数合わせのおっさんじゃなかったか？〜』の二巻が八月一日に発売されましたので、その記念として話を書きました！二巻を買ってもらえれば三巻が出せるし、そこからはWeb版とちょこちょこ話が違ってくる（多分）ので、買っていただけると嬉しいです！二巻自体もちょろっと話が増えていたり、綺麗な挿絵が載っていたりしているので、楽しんでいただけると思います。尚、以下の話は今日思いついてパパッと書き上げたので、だいぶ端折ってるし、多分誤字もあるけど気にせず読んで！ ——◆◇◆◇—— 『ニーナとの出会った日』　三年前のとある日「今日もゲートか……」　冒険者になってからまだ二年程度しか経っていない俺は、『お勤め』のために命懸けでゲートに潜らなくちゃならない。ゲートに潜るのは権利ではなく義務。つまりは強制だ。「行きたくねえ。でも、行くしかねえか」　正直、命をかけるだなんてしたくないが、自主的にやらなければ国の監視の元強制的にやらされるだけなので、やるしかない。「俺は、死なない。死んでやるもんかよ、クソッタレが」　そう呟いてから、俺は待ち合わせの場所へと向かった。「本日はよろしくお願いします。伊上さん、ですよね」「はい。三級の魔法使いの伊上浩介です。本日はよろしくお願いします」　待ち合わせた場所では、今日初めて顔を合わせる冒険者達のチームがあり、そのリーダーと握手をして挨拶をする。　本来ならこんな急増のチームでゲートに潜るだなんてしない。前もって顔合わせをしたりある程度の実力を確認したりするんだが、今回はそういうわけにもいかなかった。　今回俺たちが潜るゲート。それは市街地の中に突発的に現れたもので、早く処理しないと周辺が大変なことになるってことで、近くにいる冒険者達が集められた。　そしてその中には俺もいて、でも一人でゲートの中に放り込むのも問題なので、ソロで活動している俺みたいなのはどこかのチームに入れられることとなった。「今回は緊急だったからあれですけど、伊上さんは『渡り』ですよね？　固定のチームには入らないんですか？」『渡り』とは、固定のチームに入らず、いろんなチームにその場限りで参加する者の事だ。そして俺もその『渡り』だ。「ええ、まあ。あんまし団体行動が向いていないんで……」　基本的に俺がゲートに潜るときは、いくつか知り合いのチームがあるからそこに混ぜてもらっている。　普通ならそんなことしないで一つの場所でやっていけばいいんだが、どうにも馴染まなかった。「ああ、もちろん向いていないと言っても、皆さんに迷惑をかけるつもりはありませんよ。俺も、死にたくはないですから」「それは俺たちも一緒です。今回はよろしくお願いします。生きて戻ってきましょう」　それからはチームのメンバー達と話をし、必要な準備をそろえた後、ゲートの中へと進んでいった。　突発的なゲートといっても、その向こうが異常なまでに強いとか、複雑すぎる造りになっているとかはない。　むしろ、突発的にできただけあって、その造り自体は荒野や平原などの荒く、簡単なものが多い。精々が森のように木々が存在している程度。　モンスターだっていくつもの種類がいるってわけでもない。簡単にいえば、ダンジョン全体が単一種族の縄張りのようなもの。　環境の変化も敵の変化もないため、まともにやればすぐに破壊することができた。——そのダンジョンが『普通』なら。　だが、今回俺たちが入ったゲートの向こうでは、普通〝ではない〟モンスターが存在していた。つまり、イレギュラーだ。「ふう、なんとか生きて帰ってくることができたな」「伊上さんのおかげだ。助かりました」　そんなイレギュラーに遭遇しつつも、なんとかチームメンバー全員が無事で戻ってくることができた俺達は、現在ゲートの外へと戻ってきて疲れ果てて座り込んでいた。「いや、俺も運が良かっただけだ。また同じことを、って言われてもきつい」「それでも、ありがとうございます」　自分の手のひらへと視線を落とし、じっと見ていると、ようやく生きて戻ってこれたんだと実感が湧いてきた。　イレギュラーに遭遇するのは初めてではないが、それでも何度体験しても行きた心地がしない。　だがそれでも戻ってこれた。「……やっぱり、まだ戻ってきてない奴らはいるか」「それは……そうでしょうね。最悪の場合は起こってほしくないですけど、だからってどうすることもできませんし、待つしかないでしょうね」　そう安堵してから、不意に周囲へと視線を巡らせたが、まだ戻ってきていない者達がいるのだろう。周囲から聞こえるざわめきが聞こえる。　だが、は収まらないどころか、より騒がしくなっているようにも感じられた。「ん？　……女の子？」「しらがって珍しいな。婆さんじゃない、よな？」　俺達はそのざわめきの方へと顔を向けたが……なんだあれは。　なんだってあんなやばいやつがこんなところに？　あれじゃイレギュラーが外にいるような……いや、それ以上の化け物がいるようなもんじゃ—— 「伊上さん、どうかしましたか？」「っ！　い、いや。なんでも……っ！？」　チームメンバーの一人に声をかけられ、なんでもないと返そうとしたのだが、その途中で恐ろしいほどの威圧感が襲いかかってきた。「あ、れは……」「ゲートを、壊すのか……？　ここから……？」　それは先ほどの白い髪をした少女から発せられたもので、聞こえる言葉を拾う限りでは、どうやらゲートの外から中に向かって大規模な魔法を放つことでゲートの破壊をするつもりらしい。　そんなことができるのかどうかと言われたら、無理じゃないかと答えざるをえないようなことだが、実際に破壊できるかどうかはどうでもいい。　それよりも、最低でもゲートを破壊できるかも知れないって思えるほどの威力があるわけで、そんな魔法で無差別に攻撃なんてしたら…… 「ゲートを壊すって……おい、まだ中に人がいるんだぞ！？」「いや、そんなの俺たちに言われても……」　周りの者達は少女を止めようとしているが、それを黒服の者達に抑えられ、逆に止められていた。　あの少女と、その周りにいる黒服の奴らは、本当にゲートに攻撃するつもりなのだろう。　——まだ向こうに残っている人間ごと。「馬鹿野郎、何してやがる！　やるのは構わねえが、状況を確認してからにしろクソガキッ！」　そう考えたら、俺の体は勝手に動いていた。　魔法の準備をしている少女とゲートの間に割り込み、止めるために叫んだ。「？　……×××××」　だが、少女は俺が言っている言葉が分からなかったのか、魔法の手を止めはしたものの首を傾げ、徐々に表情を険しくしていった。　そして、怒りを滲ませた表情で何事かを呟くと…… 「何言って——っ！？　なんっ！？」　俺に向かって真っ黒な炎を放ってきた。　突然のことながらもなんとか避けることができたのは、最初からこの少女のことを危険だと警戒していたおかげだろう。　だが、少女は俺がその炎でやられたと思ったのか、あるいはそれ以上の興味を無くしたのか、再びゲートへと視線を戻し、魔法の準備を始めた。　周りの黒服達が俺を止めようと近づいてくるが、俺はそれを無視して行動に移った。「止めろって言ってんのが、分かんねえのか！」　叫ぶと同時に魔法で泥を生成し、それを顔にぶつけて少女が魔法を使うのを中断させる。　その瞬間、時間が止まった。　実際に時間が止まったわけではない。だが、そう錯覚してしまうほど周囲は静まり返り、誰もがみじろぎすらするのをやめた。　俺を捕まえようとしていた黒服達でさえその動きをとめ、俺を捕まえるどころか、むしろ徐々に徐々にと慎重に退がっていった。　あまりにも劇的な周囲の変化に、ハッと正気に戻った俺は流石にこれはまずいとすぐに理解し、何をやっているんだと自分自身へと心の中で文句を言った。　だが、そんな事で俺のやったことがなかったことになるはずもなく、白髪の少女は怒りをあらわにすると、先ほどとは違い明確に殺意を抱いて魔法を構築し始めた。　それが俺に向けられているのは確実で、この場にいれば周囲を巻き添いにしてでも攻撃してくるだろうことはすぐにわかった。　そのため、俺は咄嗟にゲートの向こうに逃げ込み、少女から逃げた。　逃げた俺の後を追って少女も追いかけてきたが、幸いこのダンジョンの形式は森だったため、隠れる場所はいくらでもあった。　少女が魔法を使おうとしたところで再び泥を放ち、雨に偽装した水で襲い、なんの魔力もない小石を投げて攻撃を行なった。そうすることで、少女の魔力が切れて諦めてくれることを願って。　途中でイレギュラーとも遭遇したが、まあ一瞬だった。一瞬で焼かれ、消滅した。　だが、むちゃくちゃに魔法を使いまくったせいだろう。少女は疲れ果て、攻撃の手が止んだところで俺はこっそりとゲートの外へ出てくることができた。　だが、出てきた瞬間に黒服達に取り押さえられた。まあ当たり前の話だ。どう考えてもあの少女は重要なポジションの人間だ。そんな相手に無礼をしまくったんだから、捕まって当然。　拘束されてからしばらくすれば、少女もゲートから戻ってきた。　これは殺されるだろうな。なんて馬鹿なことをしたんだろう。　そう思っていたのだが、俺のことをに見つめていた少女は、不機嫌そうにしながらもこれ以上攻撃してくる意思はないようで、ぷいっと顔を背けて歩き出した。　どうやら、俺は許されたらしい。　その後は黒服含めいろんな人達に〝説教〟されたけど、最終的には特に何もなく解放されることとなった。　ゲートの中に残っていた人たちも誰も死なずに戻って来れたみたいだし、めでたしめでたし。　——と思いきや…… 『明日、迎えを送りますので指定した場所までお越しください』　後日、知らない番号から電話がかかってきたと思ったらそんなことを言われた。　普通ならそんな電話を無視するところなんだが、翌日になって本当に迎えがやってきた。それも、なんかややこしく国のサインがしてある書類を持って。　正直行きたくないし、胡散臭さは変わらなかったが、それでも俺では逃げ切ることはできないとわかったので仕方なくついていくことにした。　そしてやけに警備が厳重な場所へと着き、進んでいくと、先日の白髪の少女がいる部屋へと放り込まれた。「しんでない」　改めて顔を合わせた第一声がそれだった。　死んでないことを改めて確認するとは、もしかして今度こそ俺を殺すつもりか、と思ったが、どうにも違うようだった。　少女は俺のことをじっと観察した後、自分の座っている場所の正面を指し示した。　ここにくる際、なんの指示も受けていなかった俺は、仕方なくその少女の対面に座り、観察され続けるという居心地の悪い時間を過ごすこととなった。　それから、俺たちの……俺とニーナ、それからついでに政府の関係が始まった。
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2022年8月6日
ギフト感謝！　戦争前の巨人
サポーター限定
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2022年7月27日
ギフト感謝ss！　兄と妹のお話し
サポーター限定
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2022年7月2日
ギフト感謝！　プロローグの後
サポーター限定
2022年6月28日
ギフト感謝！　王都滞在編ss
サポーター限定
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2022年6月5日
ギフト感謝　フィーリアss
サポーター限定
2022年5月25日
ギフト感謝！　リエータss
サポーター限定
2022年5月13日
ギフト感謝！　リリア過去ss
サポーター限定
2022年3月28日
ギフト感謝ss（ソフィア）
サポーター限定
2022年3月26日
現状報告！
『最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる』の二巻の編集作業を現在進めております。なので、これから更新が途絶えることがあるかもしれませんが、忙しいんだろうな、とでも思っておいてください。尚、勇者少女二巻に関してですが、割と変わりそうかも。大筋は変わらないけど、細かい流れが変わったり会話が増えたりして、多分全体の三割前後くらいはweb版と変わると思う。二巻の発売は七月か八月あたりになると思いますが、その時はまたどうぞよろしく！
2022年3月11日
次作案・主人公（おれ）がクズで何が悪い！　あらすじっぽ何か
サポーター限定
2022年3月8日
近況ノートについて
新しくサポーター制度が始まり、いくつかサポーター専用で投稿しますが、基本的に大した事は書いてません。ギフトを頂いたのでその分還元しないとアレかな〜、と思ったために書いていますが、あまりssの類を書くのは得意ではないので、内容は次に書くであろう小説のあらすじや案になります。まあたまには今書いてる話のssも書くかもしれませんが、大した頻度ではないでしょう。なので、サポーター専用を読まなくても問題ありませんし、投稿している話は問題なく読むことができます。もちろんギフトを頂けるのなら嬉しいですが、なくても書くのをやめるつもりはないのでご安心ください。これからも引き続き私の作品を楽しんでいただければ幸いです。
2022年3月8日
次作案『虚ろなその手が掴むもの』あらすじ
サポーター限定
2022年3月6日
ギフト感謝！
サポーター限定
2021年12月16日
年末に向けて
皆さまいつも拙作を読んでいただきありがとうございます。だんだんと寒くなっていき、年末の近づいてくるこの時期ですが、そろそろリアルの仕事が忙しくなってくるので、もしかしたら……ないようにしたいとは思ってますけど、それでも更新することができずに止まるかもしれません。それと同時に、頂いたコメントに返事を返せないことも増えるかもしれませんが、その時は、「ああ、忙しいんだな」と温かい目で見て応援してくださるとありがたいです。今描いてる作品はちょっと更新が止まることはあったとしてもエタらないように描いていきますし、まだまだ新しい物語の構想もありますので、これからも私の作品を読んで楽しんでいただければと思います。
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2021年7月15日
書籍化ああああ！
拙作『おい勇者、さっさと俺を解雇しろ！』がこの度ホビージャパン様にて書籍化することになりました。ノベプラに投稿していたところコンテストがあったので応募してみたのですが、正直言っていまだになんであの閲覧数で通ったのか不明な作品です。けれど、内容としては面白く読んでいただけるものになっていると思います。書籍化にあたってタイトルはちょっと？変わるかもしれませんが、皆さんから送られてきた感想を参考にして内容と一緒にもっと良いものにするつもりなので、そのうち出版してあるのを見かけたら手に取ってもらえると嬉しいです！
2021年7月1日
新作投稿する！
皆様いつも拙作を読んでくださってありがとうございます。『おい勇者、さっさと俺を解雇しろ！』も連載を終えたので、また新しく話を書きました。明日の朝七時に新作『異世界最強の農家様』を投稿します。基本的に毎日投稿するつもりなので、良かったら読んでみてください！