小説より 一部です🌸
「アッコン陥落 あれは最後のイエルサレム王国だった」 十字軍の国だった
散っていった・・イエルサレムに作られた国々 最後の王国
それは吟遊詩人の少年が謡う遠い記憶の出来事
終わりの時に 聞こえるのは 喪う者たちの嘆きの声
それは嘆きの歌声
歌いながら 吟遊詩人の少年は思い出す
二人の幼い子供の事を…
中略・・・
時は流れてゆく 過ぎ去ってしまう
いつものように吟遊詩人の少年は酒場や祭りで歌を謡っているが
今はアドベントの時間 祝福と雪の季節の時間
間もなくクリスマスイヴが訪れる 市場(マーケット)が開かれ
彼が賑やかで美しい街角で歌っている時だった。
一人の貴族の老人が 彼を潤んだ瞳で見ていた
●アッか、アッコン陥落の長きを謡う吟遊詩人
●クリスマス アドベント
●短編 集