小説から
紅き瞳、白い神獣の蛇ラミアとアルビノの巫女 - カクヨム
https://kakuyomu.jp/works/16818093090512771267あの時の祈るような想い
ぼんやりと束の間の眠りの中で思い出す。
遠い遠い遥か彼方の過去の時間
あの大崩壊の時に
大地は引き裂かれ、惑星自体が四散の危機にあった。
我ら獣神達に
古代人達に造られ、生み出された機械神達に
多くが身を犠牲にした心ある古代人の一部
それぞれが己が守護する大地を
粉々に引き裂かれるか
マグマの炎の海に崩落する前に引き剥がしていったが
半数の大地は間に合わずに崩落、或いは奈落のマグマの炎の海へと墜落してゆく。
大地の守護者たる獣神達もまた力尽きた者もいた。
或いは年月の果てに寿命が尽きた者もいる。
海には水龍に人魚達、魚も居て
こちらは守護者の水龍達が幾つかに分散しながら、水の塊として天空に浮かせいったのだ。
目が覚め、神殿から空を見上げれば
「あれは‥久しぶりに漂いきたか
玄武の老、彼の遺骸だ」
空に浮かぶ巨大な亀の甲羅、彼の甲羅の上には大きな森に
森の中にある廃墟となった建物群。
人の良い亀の獣神は、大崩壊の傷に寿命で
既になく、代わりに甲羅の森を機械神の一人が管理している。