妖怪と幽霊ばかり書いてる木の傘ですが、実はホラーは苦手な方です。子供の頃は今より耐性がなかったので、ホラー特集が増える夏が嫌いでした。でも、妖怪が出てくる話は怖くなかったんですよ。水木しげる先生のおかげです。
今でもスプラッタとか、ジャパニーズホラーみたいに、いかにもってのは苦手です。でも耐性がついたおかげで、妖怪モノ以外にも楽しめるホラーが出てきたんですよ。
シャークネードとかウィリーズ・ワンダーランド、アダムス・ファミリーとか好きで、あのジャンルって、なんて呼ぶのかなって思ってたら、コメディホラーっていうそうです。意外な事に、ホラーとコメディって両立するようです……。日本だと、事故物件 恐い間取りとかも笑えました(中盤は怖かったけど)。
思うに、恐怖への耐性って辛い食べ物と同じなんじゃないでしょうか? やめとけばいいのに、つい買っちゃう激辛ラーメンみたいな感じで、刺激に慣れるともっと辛いのを食べてみたくなるのと同じで、怖さに慣れるともう一段階怖いのを見ちゃうとか。
それで、ここからが本題です。怖さに慣れてしまうと、コメディでお出しした作品がホラーととられてしまう事があるんじゃないかって事です。「これ辛い?」って聞かれて、「全然辛くないよ」って勧めて「辛い」って怒られる、あの現象と同じことが、私の身に起きているのでは!?
私、ホラーゴリ押ししてませんか? 苦手だったらブラウザバックしてください。
桜邸を書いていたとき、コメディ路線のファンタジーを意識していたんですが、最近あれってホラーコメディだったんじゃないかって気がしてきました。ヒロインが悪霊って、人によっては恐怖の対象でしかないような……。でもたぶん、ホラー苦手な作者だから、そんなには怖くなかった——はず?
でも、執筆中の番外編は、本編よりホラー側な気がするんですよ。グロさを抜いた、はちゃめちゃなアクションホラーコメディ。まず、タールの塊に惚れたヒロインと、ヒロインを火葬して同族にしたい煙羅煙羅をメインに据えてる時点で、割とマジで不気味じゃないですか? ねえ——楓、火野、君らどう思う? あと早く事件解決してくれ、木の傘のためにも……。