○絲師(いとし)
絲と呼ばれる繋がりを見ることができる人物の総称。
主人公たちは絲師と称しているが、それ以外の人たちからは縁師(えにし)とも呼ばれている。
正確に言えば、絲師というくくりの中にある、主に人と人との絲を紡ぐ集団を縁師と呼ぶ。
日本には百人ほどの絲師がいる。
○絲(いと)
色ごとにさまざまな意味合いがある。
・赤色の絲→運命の恋、固い絆
・青色の絲→癒してくれる相手
・黄色の絲→自分を高めてくれる、認めてくれる相手
・緑色の絲→魂の片割れ
・紫色の絲→同性愛
・橙色の絲→ポジティブな感情を司る
・水色の糸→ネガティブな感情を司る
・桃色の絲→身体だけの絆
・白茶色(ベージュ)の絲→家族愛
・黒色の絲→因縁、憎悪
・白色の絲→性別を超越した清潔な絆
・金銀の絲→金銭だけの絆
○絲能(いのう)
人と人、物と物、事と事などに繋がる絲を切ったり、結んだりする能力
主人公の家系は、「絲」と呼ばれる人間同士の繋がりが見える(能力を発動時は、全員灰色の瞳に変わる)
しかし、絲原家以外の一般人でもまれに見えることもある。
絲にはさまざまな色があり、その色を確認しながら、絲のほつれを直していく。
絲を切る行為には、絲が繋がっている同士、最低でもどちらかが同意していなければならず、勝手に切ることは禁止されている。
絲を切ると、その対象に記憶がなくなるというデメリットもあるため安易には切れない。
絲を結ぶ行為も同様。
絲を結ぶ行為は、紡絲(ぼうし)とも呼ばれる。
身体の一部に絲を纒い相手からの攻撃を防いだりもできる。
絲を操り相手を捕まえたり、空中を移動したりもできる。
傷や物を絲で治す能力を持つ者もいる。
原則として、絲師が絲能を使うときは、一般人の目に触れてはならない。
○絲切り
絲原一族が使える特殊能力。
主に指先に絲能をこめて発動する。
相手に絡まった絲を切ることができる。
絲を切られた相手はその前後の記憶を失うことがある。
実力がないと絲を切れず、失敗もする。
○絲衣(いとごろも)
身体に絲を纏い、蜘蛛や蝶、蛾、アリ、などの絲を使える生き物の姿になる。
妖絲と戦うときは、この姿になる。
主人公は天蚕(てんさん)という、白い蚕のような姿になる。
○妖絲(あやかし)
人や物、自然などあらゆる事象から生まれる絲を纏う怪異。
絲が複雑に絡まりすぎると、顕現する。
その姿は、多彩で無機物から有機物まで何にでも化けて出る。
妖絲の状態だと、一般人にも見える。