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「 だわ 」・「 のよ 」は、本当に死語か?

何のこっちゃ? と思われる方も、いらっしゃるかもしれませんね。
正確には、女性言葉によくある「 ~だわ 」、「 ~のよ 」です。

タイトル内容を補足すると、「 現代の若い世代の女性が、こんな語尾で喋るか? 」です。

最近、Twitterなどで話題となっており、議論が白熱していますね。
確かに、場面的には、非常に少ないかと思います。
しかし、小説となると、女性キャラクターのセリフに、よく「 だわ 」・「 のよ 」が起用されているのです。
なぜか……?

いわゆる『 女性言葉 』は、男性が創っているから… と、私は考えます。

少なくとも、20年くらい前から、指摘されている状態でした。
私自身、分かってはいるものの、登場させるキャラクターには、『 それなりの品位 』を求めたく、ある意味『 世相離れした 』キャラクターを創造させていた経緯があります。
おそらく、女性作者の方にも、無意識の内にそうしておられた方が多いのではないでしょうか。
特に、男性作者の場合、願望が強く先立ち、更には、女性の発する言葉使いに、理解度が乏しかったからでしょう。

……では、全く使わないのか?

そんな事はありません。
実は、この件に関して、専門学校講師時代、数人の学生たちに質問した事があります。 『 言葉使い 』と題した講義の時です。
老人特有の喋り方、幼児の喋り方、男性・女性… それぞれのシチュエーションを決め、同じ内容のセリフを変化させるものでした。
講義中、女性特有の喋り方がある旨の話しをした際、まさに「 だわ 」・「 のよ 」を登場させました。 「 かしら 」も、あったような記憶がありますね……

結果、質問した6人の女子学生の中で、2人が「 使う 」・「 時々、使う 」と回答しました。
回答した2人の女子学生は、僻地の出身でも無く、市内に住んでいた学生です。 2人共、普通の一般家庭で育ち、『 お嬢様 』でも無く、出身校もノーマルな公立高校でした。

ぶっちゃけ、「 確かに、あまり使わないかもね? 」てな、カンジでしょうか。 そんなに、声を荒げて議論するほどのモノでは無いと、私は思います。
…まあ、現実を鑑み、ある程度の吟味は必要かとは思いますが、鬼の首を取ったかのように『 勝ち誇る 』のは、いかがなものかと……

『 隻影 』・『 夏のクラクション 』・『 空になれない、青 』・『 午後の水平線 』…
私の拙作にも、女性主観の作品は多く、サッと読み返してみても、ご指摘のセリフはよく見受けられます。
でも、そんな架空的・抽象的イメージのキャラクターには、仕上げていないつもりなのですがねぇ……

この際、物議を醸し出しておられる方へ、不本意ながら『 暴言 』を一言。

「 あなたのまわりには、その程度の女性しかいなかったのでしょう… きっと 」

9件のコメント

  • 私も思ってましたそれ。
    というのも拙作ロボ電で、サブ主人公の鈴代が当然の様に「だわ」「のよ」を使っており、書いていて時々違和感を感じていました。

    ただロボ電は現代劇では無くSFであり、古式ゆかしい言葉づかいが残っていても不思議では無い世界設定なので『まぁいいやw』と無理やり自分を納得させています。

    私は「だわ」「のよ」肯定派です。だって読者が一発で女性の発言だって分かりますもんw
    英語とかでは絶対無理な手法、大切にしていきたいです。
  • おはようございます!

    この『死語?』たちですが……。
    あの……私一般人ですが、普通に使っております……。
    子供たちにこの事を話しましたら『お母さん三十代後半だからでしょ。若者じゃないじゃん』と突っ込まれてしまいました……。
    当然のことでしたが、ショックです。

    『自分の普通』と『世間の普通』は当然ながら別物ですが、それを否定されているとは少し肩身が狭い思いです。
    ですが今更直せるわけでもないですし『私若者じゃないからいっか~』と思い直し、これからも使い続けるとおもいます!
                  織香


  • >ちありや 様

    ご無沙汰しております!

    ですよね~? 確かに若い世代では、あまり会話に使わないかとは思いますが、全否定はどうか、と思う次第です……

    私も、これからの創作作品には、これまで通り、使っていく所存です。
    まあ、少しは吟味しますが……(笑)


    >綾香 様

    出ました! 中点同盟役員専務のお出ましです。
    お疲れ様です。

    現実に直面し、ショック大… て感じでしょうか。
    ある意味、目から鱗?

    Web上でも、現役のハイティーンから「 私、使ってますけど? 」と言う発言は、かなりあったようです。
    まあ、そのような『 時代 』になっている、と言う事は認識しておいた方が良いようです。 理解した上で使っているなら、全く問題は無いでしょう。
    会話も、表現の一部です。 表現の方法は自由なのだから、目くじら立てる方がおかしいのです。

    『 三点リーダーの件 』と同じですね。
    現実だけを直視し、こだわりを正当化するのは、了見が狭く、自身のキャパの無さ、世界観レベルの低調さを証明している事と同じだと思います。
  • また、講義のようになってしまいますが、分かり易くロープレしてみましょう。
    以下は、女性の会話文での例文です。

    「 ねえ、先週の話しだけどさ、部費でPCを買うって件… ダメになったみたいなの。 顧問の田中先生が、部員も少ないのにPCなんか買えるか、って怒っちゃったらしいわ 」

    これを『 今時の 』若い女性会話文にて、私なりに置き換えてみます。

    「 てかさ、先週の件、部費でPC買うってハナシ… ポシャッたって。 顧問の田中がさ、部員少ないのにPCなんか絶対無理って、マジキレでさぁ 」

    …こんなカンジになるのでしょうかね?
    足を投げ出して、イスに踏ん反り返り、スマホいじりながら喋ってる感じ。


    メッチャ、嫌っス……


    こんな感じで喋っている女子、その辺にいそうですが、作品には『 エキストラ的な、チョイ役 』でも、出したくありません。
    ヤなご時世となりました……
    まあ、一部の者を除き、ほとんどの者は目上の人に対し、丁寧語が話せると推察は致します。 それであるならば、問題は無いとは思いますが、言葉と言うものは、つい、『 出て 』しまうもの。
    友人同士の会話でも、ある程度の自重が必要だと思います。


    以下は、雑談もどきです。
    軽~く、読み流して下さいね…

    かつての学校営業時代、私は、160校を超える地元の中学・高校を担当していましたが、有名私学の女子高では、変換前の例文に近い会話をしていました。 まあ、学校によって、多少の違いはありましたけど……

    やはり偏差値(懐かしい)が『 残念 』な学校は、公立・私学を問わず、30年ほど前の事ですが、既に、変換後のような会話が聞かれました。 これは、私自身が実際に経験して来た事実ですので、誰が何と言おうと、私的には不変的な答えです。

    私自身が通っていた高校は、通称『 ヤクザ養成機関 』と言われていた低レベルな学校でしたが、男子と女子とでは、色々な面から違いがありますからね……
    そもそも、『 不良言葉 』とは、ドスを効かせつつも、相手を『 納得 』させる言葉を指します。 けっして、貧相な言葉使いを指しているのではありません。 これは、男子・女子共に、違いは無いのです。

    娘は、私学の女子高(地元では、超有名なエリート校)に行きたいと言っております。 理由は「 馬鹿な男子がいないから 」だそうです。
    う~む、我が娘なれど… 既に、現在の教育課題を悟っているとは… お父さん、恐れ入りましたわ……
    頭脳は、私に似ず、数学・社会はいつも100点満点を取って来るので、多分、学力的には大丈夫でしょう。 金は掛かりそうですが……(笑)
  • お忙しい中、講義ありがとうございます!

    うーん……。
    『言葉』って、難しいですね。
    同じ意味の文章を見ても、受け取る側の『イメージ』と言いますか、内容の『重さ』と言うのでしょうか。
    どことなく違う気がします。
    上の文章からは
    『期待していたのに残念』
    と言うイメージを感じて、
    下の文章からは、
    『どうでもいい事でイライラさせられた』
    と言う別のイメージを最初に強く感じました。
    なんだか下の文章は見た目からも『言葉の意味に厚みがない』ような印象を受けます。
    そういうキャラクター設定の言葉ならよいのですが、物語の内容を伝える上で、その内容があまり伝わらないのは、とても致命的なのでは? ともおもいました。

    そしてこれは私の感覚なのですが、上の文章の方が『綺麗』に感じます。読み心地がいい、とも言えるかもしれません。

    ですが、言葉って時代と共にかわっていくものなので、致し方がないと言う部分もあるのでしょうか。その変化をどう受けとめて吸収していくのかが、私の課題でもある気がしてきました。

    三十年先のライトノベル小説にはごく普通に
    『ポシャった! マジ無理~っ!』
    と言う文章が見られることになるのでしょうか。
               
                  織香
  • >綾香 様

    まあ、例文は、あくまで例です。
    もっと可愛らしく『 今時 』風に変換する事は出来るのでしょうが、私的には、既に『 嫌悪感 』がある為に、どうしても作為的になってしまいました……
    『 今時 』を、もっと建設的に捉えなければいけないですね。

    人それぞれに、価値観は違います。
    …しかし、おっしゃる通りです。 現実を鑑み、現状を受け止め、自分なりに吸収していかなくてはならないですね。
    我々が生きているのは、間違いなく『 現在 』なのですから。
  • 拙作「ロボ電」には一人称代名詞が『あーし』な今どきのギャルが出てきます。
    現在その子に試練を与えてシリアスシーンにどれだけふざけた口調が継続出来るかを実験中ですw
  • >ちありや 様

    言葉って、ホント奥が深いと思います。
    文章は、その『 パーツ 』を使い、創作します。
    勉強しなくてはならないと思います……
  • 語尾ひとつで受け取る印象も違うんですね。
    勉強になりました!
    ありがとうございました!


    ちなみに私はちありや様の『ロボ電』のいつみちゃんがすごく好きです。
    一人称が「ボク」ですが、会話文からはとても可愛らしい印象を受けました。
    本当に、勉強になります!
                 織香
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