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なんだか久々に文章が自然に脳髄を駆け巡った感……「大澤めぐみ」という作家に興味を持ちました。

 自作の紹介文が「キンタマがそこそこおいしかったので、すこし元気が出た。」
なんていう衝撃的な、で、読んでみた。
「空の底」
なんて言うんでしょうか?
村上春樹の女版な感じ? スイスイ入ってくる文章に、この作者、とにかく読みやすいんですよ感を意識してるんでしょうか?
文体は簡潔明瞭、わが生涯に一片の悔いなし的な、書いてる時は絶対的な自信にあふれた無双状態?
そこが村上春樹を想起させるんでしょうか、
でもこの方が春樹を読んだことないなんて一蹴されたらこっちは立つ瀬がない。
 ひでえ見当違いもはなはだしいですね。


文章もステキですがストーリーも起承転結よく練られてて、いわゆる日常的に本を読み漁る玄人志向?玄人向け?
 宮部みゆきや恩田陸スキな人にはすっと入ってくるんだろうなと思う。
面白かった。

で、次にタイトルに惹かれて「清潔な白い骨」読みました。これも面白かったらどうしょう? これはこまったな、きっと全部の小説読破するような勢いだぜ?
 題名からきっと僕なら「贅沢な骨」なんて映画を思い出しましたよ。
タイトルもきっと映画のまねして「脆弱な骨」とかつけちゃうんだろうな僕ならね。
 贅沢な骨って救いのないひでえ映画です。
 冒頭から主人公の麻生久美子がミキサーを金魚蜂に金魚を飼うシーン。

 もうドキドキです。いつこのミキサーのスイッチが入るんだろうってね。

 この「清潔な白い骨」にも救いはほんの一ミリもありません。
乾いててザラザラしてて肌に当たったらザラザラザラザラ血が滲むみたいな。

 一介の骨と化す弱者を淡々淡々と描いてゆく。
 あんまりネタバレすると読んでない方に至極失礼なので中味について書くのは止めますね。

 壮絶な内容とは裏腹にスラスラ読めちゃうところがこの作者の力量なんでしょうか?

 

 


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