アクションシーンを書くのは楽しいです。
生きるか死ぬかを渡り合う、その瞬間はドラマティック!
……と言ってはみるものの、中々上手く書けるものでもありません。いかに自由に表現できる文字が味方とはいえ、アクションシーンを書くときはいつもウンウンうなってます。
さてそんなアクションシーンですが、古典文学(ここでは江戸以前の作品とします)にも登場します。
「えっ、古典って『源氏物語』みたいなのばっかりじゃないの?」と思った方、そうでもないんです。
例えば『大江山酒呑童子』(『室町時代物語大成』角川書店)。
これは、人食いの鬼を、源頼光とその仲間たちが退治するお話なんですが、鬼退治のシーンではアクション描写の連続です。
例えば、頼光の仲間である卜部季武が、「こくう」という鬼と戦うシーンがあります。季武と鬼は火を散らして戦います。鬼の振るう金棒に、季武はひらりと飛び乗り、太刀を振り上げます。
しかし鬼も負けじと、季武を投げ上げようとします。
季武は早業の達人で、太刀を素早く投げ捨て、空中で刀を抜いて鬼に落ちかかります。そしてついに鬼を討ち果たすのです。
こういった感じのことが、バンバン書いてあるので、私はすっかり古典文学アクションの虜になってしまいました。
アクションってやっぱりカッコイイ!
自分も早くこんな領域に近づけるよう、精進あるのみですね。