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名前が先か、キャラクターが先か

 どうも名無之です。
 今日は面白い論考を見つけたのでそれについて話をして行きます。
 こちらですね。

「創作人物の名前について」
https://www.aozora.gr.jp/cards/000096/files/2138_21908.html

 青空文庫で無料で読めるので、ぜひ読んでみてください。夢野久作という、言わずもがな有名な方が書かれた論考でして、名前の付け方について話をしています。
 この論考いわく、名前をつけることは自分の子供の名前をつけるより大変あことなんだよと書いていて、ちょうど長編のプロットを練っているところですから、本当にその通りだと思いました。僕はよく「名前生成器」というサイトを参考に作っているんですけど、下の名前はいいんだけど、苗字が知り合いの名前だったりすると、「う〜んちょっとな」っと思ったりすることがあります。その悩みはかつての大先生も同じだったらしく、本文に

「これは架空の話だから御差し合いの方には真平(まっぴら)御免下さいであるが、田中という人物が唾棄すべき悪党であったり、林という美人が自動車に轢(ひ)き潰されたり、中村という先生が八ツ切りにされたりしたら日本中の田中氏、林氏、中村氏は、作者に対して報復しようのない怨恨を抱き、不浄を感じ、嫌悪の情を以て本を投出す虞(おそれ)がある。」

 と、さすが素晴らしい文章力で同じことを言われていました。
 さらに本文では、名前を読んだだけで、そのキャラクターの性格がすぐ思いつくかどうかも重要だと言っています。また、書いてるうちに作者側が名前に愛着を持ってこの名前以外には考えられなくなるんだそうです。
 これ、確か心理学で似たような現象があったと思います(すみません、名前を忘れてしまいました汗)。そうなってくると、名前が先なのかキャラクターが先なのか。ここの関係性っていうのは、実はすごい興味深いテーマなんだな、と気づきました。

「じゃあ名前を1回なくしてみたらいいんじゃないか」と思う方もいるかもしれません。

 実は、僕らの作品「What's Done Is Done」では名前がなくなった少女が自分の名前を取り戻すというストーリーで名前とは何かを問うています。もし気になった方はですね、是非リンクの方から読んでみてください。

What's Done Is Done
https://kakuyomu.jp/works/16816927860976639928

 ということで、最後は宣伝で今日は終わっていきたいと思います。
 お疲れ様でした 

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