最近「COD:Mobile」というスマホゲームを始めたんですが、あれはいい意味でだめですね。人間をダメにするゲームです。これは批判しているわけではなくて、褒めているんですけれど、嫌味も若干入ってます笑。FPSというゲームはこれがほぼ初めてなのですが、どっぷりのめり込んでしまいますね。そして負け続けると、あともう一回、あともう一回、と子供がゲームをやる時のようなおねだりが始まって、気づけば1日が終わってしまうんです。それでもがんばって仕事に取り掛かるぞ、と思うと驚いたことにこれが全く身が入らない。どうやら、ゲームのやりすぎにより一種の興奮状態に入ってるようで、他のことに集中できなくなってしまいます。いやはや、恐ろしいゲームに手を出してしまいましたなあ。これからは寝る前にやろうと思ってます。
って、なんの話してんだか。
今日はキング週間ということで、二作目について語っていこうと思います。
あらすじ:L・Tには妻と犬がいた。妻は犬にベタ惚れで、犬がL・Tにどんなことをされても(ベッドにおしっこをかけられても)笑って許すほどの溺愛ぶりだった。そんな中、ショッピングモールに行った時に見つけた猫を妻は気に入る。L・Tは結婚記念日にその猫を飼うことにした。すると、その猫を巡って二人の中が険悪になって行き、、、
おすすめ度:中の上(男性にはおすすめ)
ある出会いが二人の運命を大きく変えて行く、よくありふれた物語ですね。ですが、そこはモダンホラーの巨匠というべきか、とても彼らしい作品に仕上げてあります。
まず、最初は物語序盤で溢れる滑稽さです。あらすじにも書かれた通り、L・Tは飼い犬に様々なちょっかいをかけられます。ベッドにおしっこをかけられたり、スリッパにゲロを吐かれたり(こういうところがキングのよさだったりします)。その際には必ず怒って動物収容所に連れて行くと言います。すると、妻ルルは彼のことを庇って「あなたが我慢すればいいんでしょ」と言う。
しかし、猫を飼うことになると、今度は猫がルルにちょっかいをかけます。と言っても彼女のお気に入りのカーテンを穴だらけにしただけなんですが、それでも彼女はギャーギャー喚くわけです。俺も犬公に同じことをやられた、とL・Tが言うと「それとこれとは違うの」と大号泣。これを聴衆は面白がって聞くわけです。ただし、面白がれるのは男限定のようで、主人公が妻と娘に聞かせると「二度と連れてこないで」と言われてしまいました。どうやら女性は女性でルルの気持ちが分かるのでしょう。
だから男性にはおすすめ、と書きました。評価は中の上にしてありますが、限りなく上に近い部類の作品です。その理由が次にあります。
二つ目は物語の終盤にあります。ここで、今まで面白い話と思って読み進めていた我々は笑えなくなってしまいます。なぜかはご自身の目で確かめてください。おそらく僕らと一緒で笑えなくなりますから。キングはこの作品でそこを一番気に入っており、ユーモアな話で読者の防御力が弱ってるところで情緒的な効果を使うんだそうです。そうすることで、僕らは笑いと悲しみの狭間という本来立つはずのない場所に立ち、それこそがキングの目的なのだそうです。彼曰く、あなたの心情が欲しいんだそう。うーん、そこまで考えているとは脱帽です。
ちなみに余談ですが、この物語はキングのお気に入りの一作らしく、朗読会では50分のたっぷりとした時間をとってこれを読むそうです。この小説ではペットが来たことで夫婦に傷が生じていますが、少なくとも全てがそういうわけではなくて、キング自身も犬を飼っていますが今では立派な一員です。一方、僕の実家も犬を最近飼い始めましたが、あの子が我が家の一員になれているかどうかは少し疑問です汗。毎晩、母親と弟の喧嘩をリングテーブルの下で震えながら過ごしています。そんな彼女を僕は帰省した時に思いっきし抱きしめてあげるんです。よく頑張ってくれてるね、ありがとう。
なんか、しみじみとした雰囲気になっちゃいましたね。今日はここぐらいで終わろうと思います。明日は「道路ウイルスは北に向かう」です。
それじゃ、また。
あ、最新作を早ければ明日にでも更新しようと思ってるので、お楽しみに!