まずいよ!もう少しで最終章が終わっちゃう!
ということで第四回、おさらい編です。
忘却蒐集編では、青咲巴の過去が大きくピックアップされます。
多分エピソードとして一番ややこしい話だと思います。こればかりは私の語彙力が原因です。
簡単に要約しますと、
・青咲巴は二重人格であり、「僕」と「俺」の二人が内在する。
・作中では「僕」を青咲巴。「俺」を螺旋巴と呼称して区別している。
・新人類計画とは、ある三家の魔術師によって立案された人体強化計画である。
・青咲巴は新人類計画の生き残りであり、計画立案者の孫にあたる。
・青咲巴は幼い頃に養子として引き取られ、かつての名は螺旋巴である。
・青咲巴は養子に引き取られる辺りで新たな人格が発現し、体の主導権を乗っ取っ た。
といったところでしょうか。
ただ、これだけは!これだけは間違えて頂きたくないのは、巴くんは解離性同一性障害ではないということです。人格発現に関するきっかけが、根本的にそういうものとは大きく違います。
螺旋巴の人格を乗っ取った青咲巴の人格は、新人類計画で無惨にも殺害された子供たち、その怨嗟の集合体とでもいいましょうか。そのため死の衝動が備わっているわけです。
もっとも、この事実は終章にて明かしましたが、作中では匂わせ程度の表現で終わっています。忘却蒐集では、死の衝動のルーツが「俺」の人格である螺旋巴に起因したものだと勘違いしたまま終わりを迎えるわけです。
螺旋巴はその正体を把握していましたが、敢えて明言せず、嘘をついたのだと思います。というのも、この章の螺旋巴は、自分で動かしている(執筆している)はずが、自分で動き出したって気がしてならなかったからです。それを言っちゃえば、自分の負けだと思ったのでしょう。
ラストとしては、暁によって斬られたことで螺旋巴は消失し、完全に亡き者となったはず――――でしたが、同時期にタイムリープしていた紡稀がその命を救い、来たる厄災に備え時空間を彷徨ってました。その事実に青咲巴が気がついたのは終章、フェイズブルー感覚が拡張されたときです。
実を言うと、螺旋巴の出番は忘却蒐集で終わっていたはずなのですが、強引な人格の一体化という形で再び姿を見せることになります。
螺旋巴生存フラグ――――的なサイドエピソードがないのはそのためです。まぁこれは、終章のラストあたりに書いてしまってもいいなと思っています。
というわけで今回は忘却蒐集のおさらいでした。もう自分用の振り返りですね。
終章REVERSE/新生は現在連載中です。ありがたいことに最新話まで応援してくださる方がいらっしゃって、大変励みになっております。自己満足のような作品ですが、どうか完結までお付き合いください。