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魔法使いと吸血鬼 おさらい編その③・黄昏/暁編

 しばらく期間が空きましたがおさらい編パート3をやっていこうかと思います。

 偽吸血鬼になり、元に戻る方法がないために、諦めて普段通りの生活を続ける巴。
 監視という名目で、蒼の家に居候することになりました。
 互いに干渉することがほとんどないので、いますぐにでもこの生活を辞めたい!とは本人も思わなかったようです。家事はしっかり分担され、お風呂に入るのはどんなときでも蒼が先。決められたルールはしっかり守るのが巴くん。

 さて、二章の暁/黄昏編では、長い間誰もその存在を知らなかった妖刀黄昏を軸に話が進みます。怪異と契約している以上、対価は支払う。使い魔とは本来魔術師が使役するものですが、時雨家の人間は魔術師ではありません。先祖が魔術師だったのさえ不明瞭です。命を吸われる妖刀。時雨雪はこの時代における妖刀の契約者でした。
 契約というのは本人の意思に関係なく、強制的に決定されるものであり、時雨の血縁の者は代々その妖刀の維持のために少ない魔力を搾り取られ続け、やがて死へと至ります。

 第一章からわずか数週間後の出来事でしたが、巴くんはそんな妖刀が許せず、なんとかして状況を打開しようと無闇に行動を始めます。
 結果はまぁ悲惨なことに、妖刀に触れてしまったことで巴くんの体はズタズタ、主に精神面が破壊され、体はゾンビみたいに暴れまわり始めました。
 異変に気がついた蒼が到着したのはその後、時既に遅し。
 暴走した不死身の怪物を相手にする実力を彼女は持ち合わせておらず、大怪我を負います。その時に発生した蒼い粒子が、終章で語られることになる彼女の異能、「フェイズブルー」になるわけです。

 なにはともあれ、妖刀の本当の正体も判明し、精神世界を彷徨っていた巴くんは自分と同じ顔をした何者かにサルベージされます。そこで伝えられた自分の過去。そして、死に恋い焦がれる理由。
 頭の中は混乱しっぱなしですが、その後もなんとか時雨さんと妖刀を引き剥がそうと努力します。
 負傷させた蒼に負い目を感じながらも、妖刀を自分の使い魔とするため模索する巴。
 突然現れた謎の魔術師にあっさりとその契約方法を教わった巴は、彼の言葉をちゃんと疑わないまま妖刀と契約します。

 ここまでが第二章のエピソードでしたね。
 幻影と巴のファーストコンタクトであり、巴が自分の異端な過去を知るきっかけにもなった、そんな回でした。
 二章のテーマは「本」と「身近に潜む怪異」でしょうかね。
 もう少し黄昏の過去を掘り下げてみてもよかったかなと、今では思いますが、またいつかの機会に明かすとしましょう。
ではこの調子で物語のおさらいを続けていきたいと思います。
そうですね、ただ振り返るだけじゃつまらないので次回はもう少し面白く語れればいいなと思います。

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それではまた。

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