斉藤なめたけです。おはようございます。
【ライラック色の少女たち】第四章もぼちぼち進行中ですが、少し注釈を入れたいというか、一つだけ非常に悩んだ箇所があります。
それはズバリ、一条和佐の生着替えのシーンです。
一条和佐の私服は基本、派手さを抑えたクラシックロリータというものでありますが、本文の着方は現実のものとは違います。ブラウスが肌によって傷めないようにブラジャーの上に肌着を着けるのが一般的だし、パニエで膨らましたスカートも盗撮防止のために下にドロワーズを穿くのが基本です。
いちおう私は知識として知っていましたが、本文ではその描写はあえてしませんでした。
では、なぜしなかったと言うと、理由は単純で、それでは夢がないと思ったからです。
『小説はリアルをそのまま書くより多少の虚構を織り交ぜたほうが面白い』とは聞きます。ただ、この嘘に関してはどうすればいいか悩んだものです。リアルな描写を入れることで、読者の沸きたっていた興奮が冷めちゃうんじゃないか（肌着やドロワーズより、ブラショーツのほうが萌えるし）、いっそ細やかな描写を一切省いてしまうか、嘘を押し通すか……こういう悩みをどうこなすかで文字書きとしての私のタイプが現れるのかもしれませんね。
うーん、和佐のファッションは『クラロリ寄りの高級な普通の服です』と言い張ろうかしら。心を開いてくれれば和佐も将来、カジュアルなものを着てくれるかもしれませんね。