二部47話公開しました!
サブタイトル「月下に踊る、白刃の宴」
死線の果てに見出した勝機。その一瞬に――――賭ける!
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886717792/episodes/1177354054888282687次回更新日は1月28日、月曜日の予定です!
さて、今回は樹希ちゃんが鵺の力を借りて使う妖術、獣身通について。
鵺とは、顔は猿、足は虎……といったように複数の獣を寄せ集めた体を持つ妖怪。その様々な能力を人の体において再現するために編み出された妖術、それが獣身通です。
この術は本来、人の姿に化けた鵺が本来の姿に戻ることなく、効率よく能力を使うための妖術でした。人に近い姿でいたほうが霊力の消費が少ないので、言わば苦肉の策ですね。
それが人間ベースの霊装時にもお役立ちだった為、四方院の巫女は八雷と並ぶ戦術の柱としてこの術を取り入れたのです。
この術にもいくつかの種類があり、使用する能力によって変化する部位が異なります。
まずは“王虎”(おうこ)。
両腕を巨大な虎のそれに変化させ、その腕力と鋭い爪による攻撃を行います。
接近戦で一撃の破壊力が欲しい時によく使われる形態。パワーは大きく上がりますが敏捷性は大して変わらないので、素早い相手には逆に不利になる事も。
使い勝手と見た目のインパクトが釣り合っているのが王虎。作者としても使いやすいので助かります。
次に“虎鶫”(トラツグミ)。
背中から黒い翼を生やし、それによって飛行が可能になります。何かと汎用性が高い術なので、樹希ちゃんも多用している模様。
その飛行能力はぶっちゃけそこまで高くはないのですが、人間サイズの体を飛ばすには充分。上手く霊力をコントロールすれば音速近くまで加速する事もできるとのこと。
第二部では樹希ちゃんだけでなく、雷華さんが単独で使っているシーンもあります。
トラツグミ自体は大きな鳥ではなく、鵺の一部と言われているのも本当はその鳴き声のほうなのですが……すいません、そこは劇中での使い勝手優先です。
創作者とはたまに分かった上で嘘をつくものなのですよ……
そして“天狐”(てんこ)。
頭の上から一対のキツネ耳、腰の後ろからはモフモフ尻尾が生えるという、見た目最強な萌え変身。
しかしその能力はガチで、五感の全てを騙す強力な幻、完全幻術を操ることができます。
まあ燃費ゲロマズで制限も多く使いどころが難しいのですが、その効果は絶大。神レベルの相手にも通用する術などそうそうありませんから。
強力すぎて、術者だけでなく作者の腕も試される術だったりします。
こゃーん!
例によって、劇中で披露された獣身通はここまで。当然まだその全ては明らかになっていませんが……それは今後の展開で出たり出なかったり以下略。
次回は裏話をお休みして、あとがきに関してのお知らせを書きたいと思います。