一部抜粋のサンプルでございます。一応どちらもなんとなく分かるようには書いてゆく予定です。
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実に根が暗く、妬み嫉みが一気にあふれ出した、そんな様子のゆかり(八歳)は、陰湿でジメジメした様子で、しばらくゴリゴリと木の枝で地面に『咒・じゅ』という人に災いや不幸が起きるように祈る咒詛(じゅそ)・咒罵(じゅば)の文字を、陰鬱な顔で延々と自分の周りに書き込んでから、「あ、あの紙をもらってしまおう!」なんて思いついて兄の惟規《のぶのり》の寝ている側にある文机へと行こうとした。
すると突然、自分の周囲にぐるりと書いた『咒・じゅ』というすべての文字が、いきなり光を放ち始めたかと思えば次の瞬間、彼女は見たこともない、聞いたこともない空間へと、どこかの大貴族のやかたであろう庭先の大きな池へと、いきなり落ちていたのである。
「ぼちゃん!!」
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※こちらは限定の一覧になります。
近況ノート・掲載小説一覧+α(ほぼ限定です)
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