お世話になっております。
人生でそうないであろう内容の近況です。拙作「海を蹴る」が今年のR-18文学賞最終候補になりました。
全然違う筆名使っててややこしくてすみませんが深山夏楠が芳岡です。芳岡が深山です。芳岡であり深山です。
天才的に楽観的な性格ゆえ、もしいつか何かの文学賞で最終候補にでもなったらもう受賞した気になって浮かれてしまうのではないか、と思っていたのですが(無さすぎるシチュエーションの心配)、いざなってみると冷~~~~~~~~静っすね。自分のことじゃないみたい。
まずジャンルが違うので。この賞ってもっとこう、今の時代を反映したテーマをするどい洞察で切り込んで書かれるような作品なんじゃないかと思うんですよ。この作品、なんかもう全然そういうんじゃないです。女性であることもまったくいかしてないし。女性ならではの作品とか絶対書けないタイプの人間だし。うるせえ、ならお前は男性ならではの視点で作品を書け。みたいな反骨精神はあります。
今はこの最終候補という結果に調子づいて送った次の公募でかすりもしない未来しか見えない。
そして将来的にこれ以上結果出せないまま「昔一度だけとある文学賞の最終候補になりました☆」とプライドだけ捨てきれないアマチュア小説家おばさんになる未来しか見えない。
といいつつ自分でも気に入っている作品なのでこの結果自体はとても満足していて、だからこそ最終になったことより受賞しなかったことばかり注目されて「残念だったね~」みたいなこと言われてキレる未来も見える。
なんかめちゃくちゃ未来が見える人になってる。
でもなかなかできない経験でした。
こういうのって電話をもらえるんですね。新潮社の編集部から電話がかかってくる経験なんてあります?俺はある側の人間だぜ。
そういう日に限ってお得な通信プランの切替のご案内みたいな営業のめんどくさ電話が2本ほどかかってきていたので、「また知らない番号から電話来た」って思ってたら出版社からでぶったまげました。仕事帰りに北千住のルミネのトイレの前で心臓をバクバクさせながら電話したことは忘れないでしょう。
正直言うと、サイトに載るまで半信半疑なところもあったので今はちょっと安心してる気持ちも大きい。夢じゃなかった。夢でたまるかよ。
絶対に誰も作品を読んでみたいとならない近況ノートですみません。
読んでほしいです。何より自分で気に入ってるので。3月14日まで公開されているそうです。愛と関心をよろしくお願いします。
https://www.shinchosha.co.jp/r18/final.html