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最強チートスキル~解説 第四回

第四話「泣く天使 動く死神」について解説していきます。

今回は天使と死神の話です。天使はリリィ(ユリ)やマリィ(マリーゴールド)など花の名前がついています。大天使ファルスの名前は「Fail:失敗する」から来ています。つまりこの大天使の指導下に導いた人間の運命は……?

天使の評価はポイント制です。人に良いことをすればポイントが貯まり、一定値になると昇格する仕組みになっています。中でも不幸な人間を幸せにすればポイントが貯まるだけでなく場合によっては信仰もされるので、天使たちは毎日血眼になって不幸な人間を探していました。

そしてある時、一人の天使が気づきました。探すよりも作ってしまったほうが早いと。人間は醜い生き物、いつも他人の粗を探したり正義のもとに暴力を振るったりするのだから、少し手を加えてあとは自滅してもらおうと。
それでトラックの運転手の目の前に躍り出たり、眩しい光を放って運転を妨害して転生者たちを轢かせていました。

当初はよかったのですが、人身事故は大きな騒ぎになり死神に見つかりやすくなってしまったので手を変え品を変え、現在は異世界の創造神に取り入って恩を売っておき、裁きの雷槌を落とすときに現代日本に転送して「うっかり手違いで殺してしまった」状況を作り、天界にバラされたくなかったらこの人間をそっちの世界へ転生させろと、ヤクザまがいのことをしてポイントを稼ぐようになりました。創造神というものは「手違いなどあってはならない絶対的存在」でなければならないので、ころっと騙されてしまうんですね。

転生させればポイントが発生するので、あとのことは知らぬ存ぜぬです。天使は人間を醜く浅ましい生き物だと見下しており、ポイント稼ぎのための駒としか考えていません。二回目は死のうがなんだろうが関係ないのです。

そうすると困るのが死神です。彼らは死者の魂を回収し裁きを下す存在なので、天使とは対立関係にあります。ただ、上層部の腰が重く近年になるまで動きがなかったようです。

赤屍は唯一異世界転生者の魂回収を命じられた死神です。が、ただでさえごねたり喚いたりする魂たちの回収は面倒なのに、その上異世界にいかなければならない彼のモチベーションは死ぬほど低く、本人が幸せなら別にいいんじゃね?くらいに考えていました。今作には出てきませんが、ある事件をきっかけにそれでもちゃんと仕事をこなすようにはなりましたが、サボり常習犯として知られています。

反旗ではある理由から遥人に近づくことが出来ず、希望である陽介を支援するのですが、その理由が今作では明らかになっていきます。

今回はここまで。ではまた次回

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