事実上はじめての長編となる『覚醒器官』。
じわじわといろんな方に読んで頂けて本当に嬉しかったのですが、僕自身は書いていて納得行かない状態でした。
そもそもの問題点が以下の通り。
1.情報量の密度が偏りすぎ:序盤に多くの設定を開始する必要があり、かつそれらが物語の中で機能するまでに時間が空いてしまう。
2.キャラクターへの感情移入が難しい:特に序盤はミラという相棒キャラとのバディですが、彼女との関係性を十分に描けなかった。(そこを書こうとすると後半のネタバレになってしまう為)
3.物語の起伏に乏しい:淡々と進みすぎてしまい、読んでいてダレやすい。
これらを解決する為に長い時間考えました。更新を止めてからの数カ月間ひたすら考えました。
そして現状、覚醒器官ver.2.0とも言える全く新しいプロットを作っております。
まず現状のプロットでは前半部に設定や伏線を置きすぎており、後半部で回収されるまでが長すぎます。これは現状のプロットだとどうしようもない為、イチからシナリオを作り直しました。
全然違う話にしています。ただし根幹の部分、キャラの秘密やクライマックスの展開、結末は変えておりません。
展開の起伏については、群像劇にする形で緩和させます。
元々ver.1.0においてもこの構想はありました。物語は第一部から第三部に分かれており、第二部は主人公以外のキャラたち、第三部(クライマックス)は主人公ともう一人の視点で描く予定でした。
これを最初から複数人の物語が絡み合う形にしようと思います。現時点では三人の別々の物語を並行して展開し、やがて一つへと収束していくという構成を目指しております。
まだ原稿着手の段階までは固まっておりませんが、出来る限り早くすべてを立て直し、以前のように活発な更新が行えるよう努力します。