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仮面の男に誰かと聞くのは愚問だな

今日は2番の

「仮面の男に誰と聞くのは愚問だな」
byV(Vフォーヴェンデッタ)

について語りたいと思います。

先日ウォッチメンについて少し書きましたが、このVフォーヴェンデッタもウォッチメンと同じくアメコミを原作とする映画です。
しかも、原作者自体も全く同じ。

舞台は20世紀末、第三次世界大戦後のロンドン。
国営のテレビ局に勤める女性イヴィー・ハモンドが、上司からの夜のデートの誘いを受け、家を出るところから始まります。
作品内のイギリスは、アダム・サドラーという独裁者の統治する社会主義国家として、政府からの厳しい監視と思想統制の中、偽りの平和を与えられる形で存在していました。
町を闊歩する秘密警察、町中に備え付けられた盗聴器と監視カメラ、反体制的な音楽や本や芸術は軒並み禁制、夜の外出も禁止、そんな国。
夜道を急ぐイヴィーは、秘密警察に発見され、夜間外出禁止令を名目に強姦されそうになります。

「法を破ったことを後悔しているか?」
「明日の朝にはもっと後悔しているだろうぜ」
下卑た笑みを浮かべ、イヴィーを犯そうとする男達。
そこへ
「その者、数々の悪事をまといし者なり」
シェイクスピアのマクベスを引用し、現れる謎の影。
本来であれば口答えすら許されない秘密警察を相手に、平然と暴力で応戦し、自分を救ってみせる仮面の男。
イヴィーは震える声で尋ねます。

「あなた……誰なの?」
「誰と問われれば、仮面の男と答えよう」
「見れば分かるわ」
「なるほど。目も頭も悪くはないようだ。ならばこれも分かるはず」
 
『仮面の男に誰かと聞くのは愚問だな』

この後、彼は自分をVと呼ぶよう促し、イヴィーを自分の主催する"コンサート"へ招待するのでした。
ちなみにこのコンサートというのは、音楽に合わせ裁判所を爆弾で吹き飛ばす破壊工作を意味していました。
秘密警察に拘束されかかり、テロの現場にも居合わせたイヴィーは、テロリスト"V"の一味として追われることになるのですが……というストーリー。

ウォッチメンの時も思ったんですが、ストーリーをコンパクトにまとめるのって想像以上に難しいですね。
映画の面白さの1割も伝えられている気がしません。
プロの書評家、批評家の方って本当にすごいと思います。
このVフォーヴェンデッタ。ディストピア系が好きな方に強くお勧めいたします。
カリスマ溢れる復讐者、Vの活躍をご覧あれ。

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