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パラレルワールド

 人間は記憶を大いに誤る生き物だと思っています。特にずっと昔に経験した記憶は大きな差異を生じている事が多いと思います。
 一人称の主人公は等身大の自分から想像する事が多く、あえて記憶を誤っていて、それが実際に主人公の一人称として書いたりします。修正する事もありますが残し続ける事もあります。読んで居る人が納得するなら事実と離れて居ても問題無いと思うからです。
 ノンフィクションを描くならそういった誤りは是正すべきと思います。けれどそうでないならそういったパラレルワールドだとスルーしても良いのではと思っています。
 例えばハンカチにしみ込ませた薬を嗅がせて人を昏倒させるという誘拐方法が創作物で出てきます。けれど実際にはそういった薬物は現実的では無いそうです。
 今作の途中で誘拐という場面があったので、どう描こうか悩みました。結局ハンカチ方式は採用せず誘拐対象者を薬物が充満した密閉空間に押し込むという方法で眠らせました。これも出来るか分かりませんが布にしみ込ませた薬品を嗅がせるより出来そうだと思いそう書きました。
 もし書いた後でそれが不可能でも、そういった事が可能なパラレルワールドを書いて居るんですからと言えば良いと思います。
 少し人間が薬物耐性が無い世界なんですとか、実は某国が独自に開発した薬品にそれぐらいの効果があるのもがある世界なんです。と説明すれば良いと思います。
 家の屋根から飛び降りても平気で着地出来ても、重力が弱い世界なんですとか、人間が頑丈な世界なんですとか、大気が厚くて粘度が高くて落下スピードが出ないんですとか、実は人間の大きさが我々より1/ 10の大きさしかないんですとかそういう世界だと説明すれば良いと思います。
 現代を描く時に、個人や国家の名誉を棄損する様な虚実を描くのはいけないと思います。けれどそうでないなら事実と誤ってはダメなんてルールは無いと思っています。

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